大人気バラエティ番組『プレバト』で芸能人の俳句を添削する、俳人の夏井いつきさん。
皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
芸能人渾身の句をバッサバサと添削し、歯に衣着せぬ物言いで大人気ですが、夏井さんに添削された句はより磨かれ、詠んだ人の伝えたいことがより強調され、生き生きとしたものになります。
決して知識をひけらかすでもなく、やみくもにぶった切るでもなく。
ただただ、ここをもっとこうしたら良くなる! という俳句への半端ない情熱が伝わってきます。
そして何よりお話が本当に面白く、人を惹きつけてやまない不思議な魅力が夏井さんにはあります。
困難を抱える子どもたちを預かっていた
筆者が夏井さんに興味を持ったのは、あるインタビューを読んだことがきっかけでした。夏井さんは愛媛県松山市でご家族とお住まいですが、お子さん以外にも、困難を抱えた子どもたちのお世話をされていたといいます。
――婦人公論 夏井いつき「私が「毒舌俳人」として活躍できるのは、再婚夫のおかげ」より
これを読んだとき、「こんな大人が増えたら社会はもっとよくなるのに」と心から思いました。
俳句界からのバッシングの嵐
さて、今回紹介するのはそんな夏井さんのご著書『瓢箪から人生』です。
瓢箪から駒ならぬ、瓢箪から人生は、言葉を紡ぎ、俳句の種を巻き続けることで人との縁が次から次へと芽生えていく、そんな夏井先生の人生を綴ったエッセイです。
夏井さんは、全国で句会ライブを開き、どんな人でも気軽に俳句に親しめるよう、俳句の種を撒き続けていきます。
今では最も著明な俳人の一人である夏井さんですが、俳句の種まき運動の中では様々な困難があったといいます。
――『瓢箪から人生』P239より
しかし、夏井さんは種蒔き運動を続け、句会ライブは大盛況。評判を呼び、蒔かれた種は芽吹いて育っていきました。
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