ドライクリーニングに出すと高いお金がかかるダウンジャケットやダンコート。クリーニング料金は値上げ傾向にあるので、去年以上に痛い出費になってしまいます。ですが、お家で自分で洗濯できる方法もあるんです! お洗濯マイスターに教わります。

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ドライクリーニングに出さずとも、自宅の洗濯機を使って洗えます!


「ドライクリーニングが必須のイメージがあるダウンジャケットやダウンコートですが、実はお家で選択できるものもあります。失敗しない洗い方を紹介していきます。ポイントは『洗濯表示のチェック』『おしゃれ着用洗剤を使う』『やさしく手洗いする』『陰干しをする』の4つです」(お洗濯マイスター大貫さん)
 

教えてくれたのは、お洗濯マイスターの大貫 和泉さん

ライオン株式会社 お洗濯マイスター 。消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士、健康予防管理専門士。洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきた経験と研究活動を融合し、日々の洗濯に役立つ情報をわかりやすく伝えている。https://lidea.today/about 


ダウンの洗い方の手順① 家で洗えるかを判断するため「洗濯表示」を確認

 

「まずは、家で洗えるかを判断するため『洗濯表示』を必ず確認してください。『洗濯おけ』や『手洗い』の記号がついている場合は家庭で水洗いできます。従来の絵表示の場合は『洗濯機マーク』や『手洗いマーク』がついていればOK。ただし、フードについてるファーは水洗いできないので、必ず取り外して別処理しましょう」(お洗濯マイスター大貫さん)
 

ダウンの洗い方の手順② ダウンの汚れやすい場所はここ! ひどい汚れがあるかチェック

 

「洗う前にダウン全体を見て、汚れが特にひどい部分があれば、手洗いを始める前に『前処理』が必要ですので確認してください。なお、特に汚れやすい場所は、衿、ポケット口、袖口、裾の裏と表です」(お洗濯マイスター大貫さん)
 

ダウンの洗い方の手順③ ひどい汚れがあれば、「前処理」をする

 

「ひどい汚れがある部分は、薄めた洗剤液で前処理をします。洗面器などに水を入れ、おしゃれ着用洗剤を適量加えて、洗剤液をつくります(アクロンの場合は水4Lに対して10mLが目安)。やわらかいスポンジに洗剤液をつけて、汚れの部分を軽くたたきましょう。生地を傷めてしまうので、スポンジの固いほうでこすらないように注意。食べ物などのシミの部分には、シミ用の部分洗剤、または液体酸素系漂白剤の原液をつけておきます」(お洗濯マイスター大貫さん)


使ったのは、こちらの洗剤!


ダウンの洗い方の手順④ 洗濯機の洗濯槽で手洗い

 

「ダウンジャケットはやさしく手洗いするのが基本。洗濯機(縦型)の『標準コース』で洗うと、中の羽毛が出てきたり、型くずれする可能性があります。また『おしゃれ着コース』で丸洗いしても、ダウンジャケットが水に浮き上がってしまい、汚れが十分に落ちないことがあります。

そこでおすすめなのは、洗濯槽(縦型)を洗いおけ代わりに活用する方法です(ボリュームのあるダウンジャケットが入る大きさであれば、洗面台を使用するのもよいでしょう。なお、ドラム式洗濯機は洗濯槽で手洗いができないため、使うことができません)。

洗濯槽(または洗面ボウル)にダウンジャケットが浸かるくらいの量の30度以下の水を張り、おしゃれ着用洗剤を適量入れて、洗剤液を作ります(アクロンの場合は水30Lに対して40mL)。そこにダウンジャケットを浸して、全体を上下に40回程度押し洗いします。

このとき、両方の手のひらでダウンを優しくゆっくりと洗濯液に沈めたり、浮かせたりを繰り返し、ダウンの中に洗剤液を通すようにして洗うのがポイントです。もみ洗いをすると、中の羽毛を傷めてしまうので避けましょう」(お洗濯マイスター大貫さん)
 

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