A子さんのお股のかゆみの原因は、いったい何?


フェムゾーンのかゆみは、さまざまな原因が考えられます。

<かゆみの原因>
・接触性皮膚炎(かぶれ)
・アトピー
・細菌性膣炎
・感染症(カンジタ、ウイルス)
・性感染症(クラミジア、HPVなど)
・扁平硬化性苔癬
・外陰前庭痛症候群

「たとえば外陰前庭痛症候群の場合は、下着はきなりの木綿ショーツに替えて洗濯石鹸で洗う習慣をつけてもらったり、高しゅう酸食制限(ほうれん草、たけのこ、さつまいも、レタス、ブロッコリー、なす、ピーナッツ、未熟なパナナ、チョコ、コーヒー、紅茶、緑茶、ココアなどの制限)や内服の痛み止めを処方したりします」

そして上記以外に、お股のかゆみの原因として考えられるのが女性ホルモンの低下。女性ホルモンの低下によって腟や外陰部が萎縮し、かゆみが生じる場合があるのです。

「A子さんは現在40歳でまだ生理があり、かゆみが始まったのも20代後半とのことなので女性ホルモン低下が原因とは考えにくいですが、体質や遺伝など個人差が大きく、女性ホルモン値が正常でも腟が委縮している方もいらっしゃいます。

また、過度のストレスや疲れにより一時的にホルモンバランスが乱れることも考えられます。

もし皮膚科に通い続けても症状に改善が見られなかったのであれば、婦人科または女性泌尿器科で女性ホルモン値を測ってみてはいかがでしょうか?」

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また、フェムゾーンのトラブル解消のためには「まず保湿と骨盤底トレーニングを早いうちから習慣づけてほしい」と関口先生は言います。

「みなさん、顔は朝晩にキレイに洗って化粧水をつけて保湿して軽くマッサージしますよね。ボディだって肌荒れしないようにボディクリームを塗りますよね。難しく考えず、顔や身体と同じようにフェムゾーンも保湿を習慣にすれば、潤いを維持してトラブルを少なくすることができます。

 

また、骨盤底トレーニングで血流をよくすることで、フェムゾーンの悩みの多くは改善します。これをまだ知らない人が多いことが、とてももったいないと感じています。

特に皮膚のかゆみがある場合、乾燥していると余計かゆくなってしまいます。フェムゾーンの場合、洗いすぎて乾燥を招いてしまっているケースがあるのです。

たとえばウォシュレットをトイレに行くたびに使っている場合は洗いすぎです。その都度フェムゾーンの保湿はできないですから、どんどん乾燥していってしまいます。ウォシュレットの使用は排便後とセックスの後のみに留めましょう」