海外アーティストの来日が再び活発になってきた今、楽しんでいただきたいのはずばり、「オペラ」。なぜ大人におすすめのエンタメなのか。〔ミモレ編集室〕のゆけったさんが、決して敷居が高くない、歌だけではないお得感満載の魅力をお伝えします。

 


〔ミモレ編集室〕私がナビゲート!
ゆけったさん

ゆけったさん

「オペラは人生を豊かにする」と信じて、〔ミモレ編集室〕で愛好家目線でオペラについて語ってきました。メンバーの皆さんが共感してくれ、映画版のオペラや実際の公演にもご一緒したりしました。この輪を広げ、オペラにしかない興奮をもっとたくさんの人に知ってほしい。


ようやく舞台などのエンタメの機会が、以前のレベルに戻ってきました。

来月6月には、コロナ渦以降初の海外歌劇場の来日となる、「パレルモ・マッシモ劇場」の公演があります。本場イタリアのオペラが日本で再び観られます。

オペラというと敷居が高そうに思われがちです。でも、「一度観てみて!」と、声を大にしてお伝えしたい。

言葉や文化が異なっても、歌や音楽から伝わってくる感情は、古今東西変わらないもの。筆者は愛好家として、〔ミモレ編集室〕でオペラの魅力を紹介しようと活動してきました。その経験から、人生の酸いも甘いもかみ分けた大人であるミモレ読者は、まさにオペラを楽しみ始める適齢期だと感じました。

確かにチケット代は、他の舞台公演より高くなりがちです。でも、オペラには楽しめるポイントが盛りだくさんなことが魅力です。

 

歌手だけではないオペラの魅力


第一の魅力はやはりオペラ歌手です。女声のソプラノ、男声のテノールなどのパートの名称はよく知られていますが、実際には同じソプラノでも、「軽やか」だったり、「迫力」があったり様々な声質があって、同じ歌手でも年齢で声の響きが変化して成熟してきます。歌手は各々がその時点で声にぴったり合う役を歌っていて、それぞれの公演は唯一無二のものです。
オペラ歌手は生涯をかけて歌唱の技術や表現力を高めるべく学んでいて、マイクを使用せずに生でホールに響き渡る、その至芸の歌声は人に感動を与えます。

他にもオーケストラ演奏指揮者に注目することもできるし、演出の面からは演技や豪華な舞台装置・衣装、合唱や、ときにはバレエまであって、一公演で何度もおいしい。お得感満載なのがオペラです。多くの人が関わって、時間をかけて作り上げた贅沢な公演なので、チケット何枚分もの価値があります。そう考えると、チケット代の理由も納得できます。

華やいだ舞台を見に行くためのファッションも楽しみのひとつ。でも、ご安心ください。特に日本の場合、実際の劇場にはカジュアルな服装の観客もいます。着物やドレスなどで思いっきり着飾ってもふさわしい雰囲気です。少しおしゃれして出かけると気分も上がりそうです。