「ラ・ボエーム」
パリが舞台の若い芸術家たちの友情と悲しい恋の物語
パレルモ・マッシモ劇場の来日公演の演目の一つは、プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」です。
青春真っただ中のアーティストたちの和気あいあいとしたやり取りに笑い、貧しさゆえの若い恋人たちの末路に涙する。ただでさえ昼ドラのように泣かせるオペラですが、さらに今回の公演は「歌手が最高!」です。
ロドルフォ役は、感情がほとばしる激熱イタリアン・テノール、グリゴーロが歌います。オペラと言えばイタリア発祥、そのイタリアで称賛される歌唱力と、ホール全体、観客全員の心を震わせる声を引っ提げて、パヴァロッティからも直接指導を受けた得意のロドルフォ役を日本で初披露します。
そして、相手役のミミは世界的スター・ソプラノのゲオルギューです。日本の俳優さんで言うと、真矢ミキさんとか天海祐希さんなどにイメージが似ているでしょうか。元祖ビジュアル系オペラ歌手ともいうべき存在ですが、ベテランとして現在も高い人気を誇っています。グリゴーロはゲオルギューをカリスマ性のある歌手と尊敬しており、共演も数多く、カップル役としての相性もバッチリです。
友人の一人であるムゼッタ役には、これぞ本場のイタリアン・ソプラノの歌を聴かせてくれるヌッチオが配されています。「ラ・ボエーム」は貧しい若者の話で、登場人物の衣装が地味なものが多いのですが、パトロンを手玉にとるムゼッタは別。上白石萌音さんを彷彿とさせるような可憐な舞台姿にも期待です。
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