時代の潮目を迎えた今、自分ごととして考えたい社会現象について小島慶子さんが取り上げます。
友達と4人で、混浴の温泉に入りました。安心してください! 温浴着を着ていますよ! だけど引っかかったのは、その仕様の男女差。女性用は地厚で丈も2種類あり、ずり落ちないよう首にしっかりと紐で結ぶ安心設計。なのに男性用は股上浅めの短パン、しかもペラペラの不織布製で、若干の透け感すらありそうな薄地です。丈はかなり短めで、B’zの稲葉さんが穿いていそうなサイズ感。フロントで「こちら男性用、女性用、それぞれのロッカールームにありますのでお好きにお使いください」と見せられた時に私の頭に浮かんだ言葉は「男女格差ありすぎでしょ!」でした。
いや、気にしない人もいるでしょう。でも酷じゃないですか。なんで「男はまあ、とりあえず股間が隠れていればいいよね?」って作りなんでしょうか。今どきはスクール水着だって男女関係なく肌の露出の少ないデザインになってるし、ビーチではラッシュガードを着たりしますよね。男の乳首は丸見えでよし! っていうのも違和感があります。中には裸の上半身を見られるのが嫌な人もいるでしょうに。
その旅館は断然高齢の宿泊者が多そうな感じだったので、おじいちゃんたちはそんなペラパン一枚でも気にしないのかもしれません。でも、お腹が大きな人もいるし、お尻が大きな人もいるし、なのにこんな薄手のパンツしか用意されていないのは不親切すぎやしないでしょうか。脱げたらどうする。破れたらどうする。本人は気にしなくても、周りが動揺するでしょう。
宿の人は「これだとお尻が入りきらない人もいそうだなあ。でもまあ、男だからいいよね」という感覚なのでしょうか。しかし半ケツ上等の人ばかりとは限りません。そして、男性の尻の割れ目を見ても女性はなんとも感じないとお思いでしょうか。いや、見たくないですよ。それは色んな意味で、自分の家族や友人であっても他人であっても、混浴の公衆浴場でお尻の割れ目を露出している状態は見たくないです。個人的には男性の乳首もあんまり見たくないです。なんで男性も女性と同じ温浴着にしないのかしら。
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