高学歴の親は「あぶない子育て」に陥りやすい

親からの期待──その重圧に耐えられなくなった子どもがうつ病や引きこもりになり、犯罪に走ったという類のニュースを見聞きすると、我が子は自由に伸び伸び育てていこうと思ってしまいますよね。しかし、中にはそう決意したものの、知らず知らずのうちに子どもにプレッシャーをかけてしまう親もいるそうです。

 

そういったちぐはぐな子育てをしてしまう親の傾向と、そんな状態に陥らないための対策を教えてくれるのが、子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表で、医学博士でもある成田奈緒子さんの著書『高学歴親という病』です。

成田さんによると、高学歴の親ほど子どもの自立を阻む子育てをする傾向があり、成田さんが勤務する文教大学教育学部の学生が養育態度を調査(2017年TK式診断的新親子関係検査)したところ、

●子どもに口出ししすぎる・世話を焼きすぎる「干渉」
●子どもから見て矛盾を感じる言動をする「矛盾」
●猫かわいがりして過度に甘やかす「溺愛」

の傾向が見られたとのこと。ちなみに、成田さんは本書において「干渉・矛盾・溺愛」のセットを「あぶない子育て」と呼び、警鐘を鳴らしています。

ではなぜこのような傾向が生じてしまうのか? 直したかったらどのように考え方を改めればいいのか? その答えになる部分を本書から抜粋したいと思います。