年々代謝が衰える40代以降は、どうしても太りやすくなるもの。とはいえ、「食べないダイエット」はさらに代謝を落としてやせにくい体になるだけでなく、げっそりと老けた印象を招きます。
「効率よく栄養をとることが健康的にやせるいちばんの秘訣。代謝がスムーズに行われて、生理機能もきちんと働きます」と管理栄養士の関口絢子さん。そのために積極的にとりたいのが発酵食品です。
「発酵食品は微生物によって分解された食品。分解されることで消化吸収がよくなり、また新たな栄養素が生み出されます。微生物の種類によっては腸内の善玉菌に働きかけて、排出力を高める効果も。一日の推奨量はありませんが、何かしらを毎日とりたいですね」
この連載では8回に渡って、ダイエットのために取り入れたい発酵食品とおすすめの食べ方をご紹介。第2回目は「納豆」です。

注目の成分「ポリアミン」で代謝のいい体に

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写真/Shutterstock

納豆は、大豆に微生物である納豆菌を繁殖させることで作られる食材。消化があまりよくないと言われている大豆ですが、発酵させることによって消化吸収がスムーズに行われるようになり、また保存性も高まります。
「食物繊維が豊富で高たんぱくな大豆本来の栄養に、納豆菌による新しい栄養素が加わったのが納豆。なかでも注目したいのが、ポリアミンです」と関口さん。
「ポリアミンは細胞の新陳代謝を行うために必要不可欠な成分。アンチエイジングにも代謝アップにも効果的ですが、年齢と共に体内で作られにくくなってしまいます。なので積極的に食品からとっていきたいのですが、限られた食品にしか含まれていません」
納豆は納豆菌による発酵のおかげで高ポリアミン食の代表といわれているそう。
「だから私は毎日欠かさず、納豆を食べていますよ」

そしてよく知られているのが、腸内環境を整える効果。発酵食品でありながら食物繊維を豊富に含む納豆は、まさに腸活には欠かせません。「さらに納豆菌による発酵によってオリゴ糖もつくられるので、腸内環境をきちんと整えることができます」
腸内環境と肥満には関連があるといわれているので、ダイエットにはかかせない食材といえそう。

 

おすすめレシピ①オクラ納豆

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写真/Shutterstock

「オクラには水溶性の食物繊維が豊富に含まれています。納豆と合わせることでさらに腸活向けに。カロリーが低いのも魅力です」(関口さん)
茹でたオクラを刻んで納豆と和えるだけのお手軽さも魅力。ネバネバ食材には、胃腸などの粘膜を保護する働きもあるので、胃が疲れやすい今の時季には積極的に食べたい一品です。

おすすめレシピ②納豆麹

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「発酵食品をさらに発酵させたものです。納豆に含まれる栄養素に麹によってつくられたビタミンや代謝産物が加わった健康的な食べる調味料。ごはんや豆腐、野菜にかけて召し上がってください。納豆麹に生卵を混ぜた卵納豆麹がけごはんもおすすめですよ」(関口さん)

 材料(作りやすい分量) 
・納豆150g
・麹120g
・いりごま 50g
・しょうゆ 90cc
・酒 90cc
・だしの粉 小さじ2

 作り方 
1.鍋にしょうゆと酒を入れて沸騰させる。

2.1が60℃になるまで冷ます。

3.2に麹を入れて混ぜ、ゴマ、だし、納豆を入れ、しっかりと混ぜる。

4.殺菌した用意に入れ、常温で発酵させる。2~3日後、麹がやわらかくなったらでき上がり。冷蔵庫で保存し、1カ月以内に食べきってください。


腸内環境を整えることでは有名な納豆ですが、アンチエイジングや代謝アップにも効果的とはあまり知られてなかったかもしれません。ぜひ毎日取り入れて、体のなかからきれいになりたいですね。

関口絢子さん料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。
“食を通じて世の中を元気に健康にしたい”をモットーに、すぐに実践したくなるお役立ち情報を発信。エビデンスに裏付けされた、美と健康に関するお悩み解消レシピに定評があり、なかでも登録者数43万人越えのYouTube「管理栄養士 関口絢子のウェルネスキッチン」が人気。

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構成・文/村田由美子
 

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