大切な人のために、もしもに備えよう


本間先生のお話を聞き、私も「team ASUKA」をダウンロードして自宅付近のAEDの設置場所は頭にいれていますし、AEDを意識して探すようになりました。救命技能認定士は3年ごとの再講習で更新できますが、やっぱり忘れてしまっていました。だから、いざという時に迅速に動けなかったのです。知識は一歩踏み出す勇気を与えてくれるもの。これからは年に1回は救命講習を受けようと思います。

本間先生は、特に40〜50代の女性にも救命講習を受けてもらいたいと話します。その年代になると、夫が自宅で急に倒れ、自分だけがその場にいるというケースが起こりうるからなのだそうです。

 

「救命講習はオンラインでも受講することができます。

日本AED財団 AED講習会のご案内>>

今、中学校や高校では救命処置は必須の授業になりました。また、職場やスポーツの現場などでは講習を受けるチャンスもあります。

一方で、専業主婦の方や熊本さんのようなフリーランスの方は講習を受ける機会が少ないはずです。このほかに消防署などでも開催していますので調べてみてください。

救命処置は、自分を守るためではなく、自分の大切な人を守るために必要な知識です。理想は健康診断と同様に、年に1度は講習を受けていただきたいです」(本間先生)

 

本間洋輔先生
救急医として臨床に従事しつつ、救急医療(特に救命教育やAED)をより身近に感じてもらうために活動を続けている。公益財団法人日本AED財団 実行委員、千葉市立海浜病院 救急科 統括部長、NPO 法人ちば救命・AED 普及研究会 理事長。
本間先生と医療ライター熊本美加さん出演のAbema Prime「救命措置」特集はこちら>>


取材・文/熊本美加
構成/宮島麻衣