――中学までは義務教育で通えますが、高校からは受験をしないと進学できませんよね。ekkyさんはどうされたのでしょうか?

ekkyさん いつも家の中にいて、アニメを観たりゲームをして過ごしていました。だから、なにかアニメに携わる仕事をしたいと思って、中学卒業後は専門学校に進学したんです。でも周りのみんなは高卒ばかりで、中卒は自分以外には誰もいませんでした。

専門学校に入ってやり直そう、頑張ろうって思っていたのに、そんな環境もあって、徐々に休みがちになってしまい、結局半年ほどで退学しました。翌年には高校を受験したんですが、それまで勉強をしていませんでしたからね……当然なんですが落ちてしまったんです。

――専門学校を中退して、高校受験も失敗……それはekkyさんもご両親もお辛かったでしょうね。そんなekkyさんが変わるきっかけは何だったのでしょうか?

ekkyさん そうですね……、専門学校に入学する時に、パソコンを買ってもらったんです。その頃はちょうどパソコン通信が広がり始めたころで、コミュニティの中で、自分とは全然違う世界の人たちと、チャットで会話を始めたんです。社会人もいれば女性もいましたが、文字だけのやりとりでチャットできるので入りやすくって。そのうちに、コミュニケーションが少しずつとれるようになっていったんです。

 

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小学校4年生から引きこもり、専門学校は中退、高校受験も失敗……。そんなekkyさんはどのようにして人気PRとなったのでしょうか? また、引きこもっっていた間、ご両親はどのようにekkyさんに接していたのでしょうか? 第2回に続きます。

ekky(﨏晋介) Shinsuke Eki
サンコー株式会社広報部長。大学を卒業後、輸入家電メーカーに入社し、営業として勤務。2015年1月にサンコーに入社。2015年3月より営業職と広報業務を兼務し、2017年6月より広報部を設立。ekkyという名称で、数多くのメディア出演を行う。著書に『広報ekky流「伝わる」の本質』(徳間書店)。

第2回「小4から7年間。長期間の“引きこもり”から脱出できた理由。そして「不登校の子どもがいる親へのメッセージ」とは?」>>


構成・文/池守りぜね
編集/立原由華里

「なんとなく学校に行かなくなって」小4から引きこもり、高校受験も失敗。彼はどのように“年間200回メデイア出演”の名物広報となったのか?_img1