けがや骨折だけじゃない。首から下のすべての痛みの窓口は整形外科である理由。
みなさんは整形外科にどんなイメージをお持ちですか? 私は、骨折や大きな怪我をしたとき、または高齢の方が行くところだと思っていました。
今回、整形外科について取材をさせてもらったのは、女性専門整形外科「ゆりクリニック 」の院長、矢吹有里先生。日本で数少ない女性専門の整形外科で、ここには更年期を境に骨や筋などのさまざまな不調をうったえる女性が多くかけこんできます。
まず、整形外科にはどんな症状がある場合に行けばいいのかを伺いました。
「整形外科は、首から下の運動器のすべてを診ている科です。運動器とは、筋肉、骨、関節、腱など、体を動かすための器官のこと。腰痛、肩こり、関節のこわばりなども含まれます。実際、日本人が整形外科にかかる疾患の中で一番多いのは腰痛なんです。
ですが、日常生活で出てくる痛みを病気だと思う方は少ないでしょう。疲れが原因の痛みならマッサージや整体に行こうとするのは当然で、それでもほとんどの場合は改善されます。特に若いうちは、しっかり寝たり、人に揉んでもらったり、セルフマッサージでも回復します。
しかし、年齢とともに筋力が落ちて痛みが出てくると、別の問題がある可能性が高くなってきます。ぜひとも、痛みが出たら自分で対処する前に、整形外科で骨や筋肉に異常がないか、痛みの原因を確認していただきたいです。日本では、整体や接骨院では治療は可能ですが診断はできないので、原因を知るには整形外科に来ていただくのが近道です」
私は痛みだけで整形外科に行くべきか迷いましたが、受診によって痛みの原因がわかり、それに合わせた治療を受けることができました。もっと早く行けばよかったと後悔しています。
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