“結婚を考えていた彼女を、彼女の男友達に奪われた”春木椿


「旦那にはいい。つまんなそうだけどね〜」と言われちゃうタイプの春木椿(松下洸平)は、結婚を決めていた恋人・小岩井純恋(臼田あさみ)を“彼女の男友達”に奪われてしまいます。

 

うっ、クワトロ主演の2人目で、“男女の間に友情なんてない”ことを突きつけてきましたよ……。ゆくえと赤田の関係を通して、「男と女だって友達になれるのに!」と思ったばかりだったのに。

ちなみに私は、男女の友情は信じているタイプ。ただ、免罪符は必要だと思います。たとえば、どちらかに恋人がいる場合は、“あなたとは恋愛として仲良くしたいわけじゃないですよ”という理由づけができますよね(浮気の場合はとして……)。でも、どちらにも相手がいない場合は、“この優しさは自分に好意があるから?”と勘違いしてしまう可能性があります。だから、「〇〇は本当に最高な友達だわぁ」なんて、たまにジャブを打っていかなければならない。

男女の友情を維持させるのって、同性の友情を維持させるのよりも頭を使いますよね。だからか、大人になるにつれて、異性の友達が減っていくような気がします。結婚して家庭を持つと、たとえ友達でも異性となると2人で飲みに行くだけでなんか疑われてしまうこともある。“男同士でしかできない会話”や“女同士でしかできない会話”はあれど、“異性の友達としかできない会話”はないのかもなぁ……とちょっぴり切なくもなります。

『いちばんすきな花』のキャッチコピー(「二人組を求める人生で出会った、4人のひとりたち」)にもあるように、二人組を完成させるためには、何か大事なものを失う覚悟がないといけないのかもしれません。