Q3. 月経困難症などがひどい学生の場合、試験と生理が被りそうなら低用量ピルを飲むべきだと思いますか?(選択式回答)


・思う⋯⋯54.9%
・思わない⋯⋯45.1%

 

「思う」と答えた人が5割強。一方で「周囲が『飲むべき』という圧力をかけるような状況にならないよう配慮が必要」だという声も挙がりました。

 

Q4. 生理で「追試」は認められるべきかどうかについてのあなたの意見や、試験と生理が被ってしまった体験談などを教えてください。(任意・自由記述式)

生理で「追試」は認められるべきだという声:

・私はそうでもないのですが、娘が寝込むほどの重症です。
インフルエンザで追試を考慮してもらえるんだから、生理だって考慮してほしいです。
ベストな体調で実力を出せるようにしてあげたいです。

・中学生のまだ生理が安定していない状態での体調管理は難しいところがあるので、平等に配慮してもらえるように追試は認められるべきだと思います。

・追試の試験内容を変えて、なおかつ、本来の試験対比でマイナス5点等少しデメリットを与える等の工夫を追加することで、安易な追試をけん制することになるので良いと思いました。わざわざ診断書を取る必要もないですし、体調と試験の受験日を決定するのはあくまで本人一人で良い気がします。

生理で「追試」は難しいのでは、との声:

・難しいですね。幅広い知見や意見に基づいて選択肢が広がることを願います(生理の追試問題だけではありませんが)。

・私が酷い生理痛になったことがないからかもしれませんが、生理に限らず、片頭痛の子や、緊張でお腹が痛くなる子など、色々な持病を持っている子もいると思います。追試日にまた生理だった場合は? 追試試験の内容は? など、色々な追加での決め事も悩ましいですし、生理での追試は認めずそれぞれが対処して臨む事にしておく程度が良いと思います。

・生理での追試を認めるからには、きちんと医師の診断を受けることが必要だと考えます。どう診断・証明するかはむずかしいところかなとは思います。また、生理で追試が認められてもPMSですごく眠い、だるい、頭痛などがある人は追試の対象にはならない場合、症状のあり方によって不公平に感じる人もいるかもしれません。

・診断書が出ている場合には追試も認められても良いかと思いますが、そうでない程度の生理は、鎮痛剤などを服用するなどして対応すべきかと思います。

・認めてあげるべきですが、逆手に取って悪用する子も間違いなく出てきます。自己申告はどうにでも出来てしまうので、入学時などに事前に婦人科の診断書を提出して配慮を依頼するのが良いと思います。

・生理痛に限らず、他の疾患も含めた体調不良についても一律に一度は追試を受けれるようにすると良いと思います。生理痛だけに限定するから性による区別・差別の問題としてややこしくさせてしまっているように思います。

ピルについての意見:

・学生時代に生理痛が酷かった記憶はないのですが、出産後の生理痛があまりにも酷く、低用量ピルに救われました。まだまだ若年層の低用量ピル服用は、日本ではハードルが高いように思われます。海外のように服用が広がれば、救われる学生が沢山いるだろうなと、個人的には思います。

・月経困難症の治療は受けた方が良いし、自分の意志で医師の処方で低用量ピルを服用するのはいいけれど、試験のために飲むべきとは思わないです。周囲が「飲むべき」という圧力をかけるような状況にならないよう配慮が必要ではないでしょうか。

・私は認められるべきだと思います。我が家の高1の娘は月経困難症で、中3の秋から低用量ピルを服用しています。生理が重く毎回日常生活に支障が出ていること、受験の時にぶつかったら心配ということで婦人科を受診し、低用量ピルの服用を勧められました。我が家は飲む決断をし、飲み始めて1年くらいになる今は大分生理痛が緩和できているようです。ただ実際に血栓ができやすいなどの副作用もありますし、月経困難症の学生は試験と被りそうなら低用量ピルを飲むべきと強制されるようなものではなく、自分の意思で決めるべきものだと思います。

・自己責任論を煽らないことが大切だと思います。月経困難症で毎月の生理がつらい女性が、ピルの使用で症状が楽になりQOLが上がるのはとても良いことだと思います(入試に関しても、生理日と被ってもその人本来の力が出し切れるようピルで症状軽減したり、そもそも日が被らないように調整したり、各自で対策をするのは戦略として有用ですよね)。
ただ、親の理解度や貧困の問題などで、そもそも婦人科受診とピル処方の機会を受験生の女の子全員が持てるとは限らないと思うのです。
なので「選択肢があるんだから自分で対策すべき。対策できなかったとしたら自己責任でしょ」という風潮は避けなければならない。そういう理由でQ3では「思わない」を選択しました。

ご自身の学生時代の体験談:

・月経困難症でした。ただ、学生の頃はあまり知識がなく、月経がひどくて休むという考えがありませんでした。生理痛がひどくても試験は絶対受けるのが当たり前の時代で、休めたらなあ、なんて考えもありませんでした。生理と試験が重なったことなんて何回もあります。痛みのために薬を飲んでも効くまで時間がかかったり、ボーっとしたり、ものすごい眠気に襲われたり。
大人になってから検診をきっかけに低用量ピル→ミレーナ挿入に至り、本当に楽になったので、若いころから知識があって情報も教育もあれば、もしかしたらキャリアなどの面で人生が少し変わっていたかもしれないと思います。

・私は生理が重く、風邪など比べものにならないほど本当に辛かったので、毎月鎮痛剤を服用してなんとかしのいでいました。男性はもとより、軽度な生理の女性にもなかなか理解されない症状ですが、試験の平等性を考慮するのであれば、生理での追試受験は認められるべきです。嘘をついて追試を受ける人が出てくるなどの意見もあるとは思いますが、それよりも救われる人が多いことを注視すべきだと思います。

・私は若い頃、ありがたいことに月経で悩んだ事があまり無く過ごすことが出来たので、深刻に悩んでいる人の気持ちを分かってあげる事が難しいかなぁというところが本音です。申し訳ないのですが。

・自分が学生の頃、友人で生理痛があまりにもひどくて市販の鎮痛剤では効かないため、学校を休まざるをえない子もいましたし、中には通学途中に痛みがひどすぎて駅のホームで失神してしまった子の話も聞いた事があります。もちろんこういったケースはマイナーケースではあると思いますが、そういったマイノリティーに温かい目を向けてケアする傾向は、これからの社会で必要だと思います。

 

今回のアンケート結果で意見が分かれたポイントは、

・女性同士でも生理痛の症状に差があるということ
・月経困難症の診断書提出を必須とすべきかどうか
・学生のうちから低用量ピルを服用すべきかどうか

についてでした。
それぞれの立場からの意見を見ていくうち、「自分はこう思っていたんだな」という自分のスタンスがはっきりしてくると同時に、自分と異なる意見を知って「それも一理あるな」という発見があったり。特に今回のテーマは、私たちもかつての当事者=女子学生だったことで、自身の実体験を伴う意見が多く散見されたのが特徴的でした。

あなたは生理で「追試」は認められるべきだと思いますか?

次回の「〔ミモレ編集室〕にミドル世代の常識・意識を聞いてみた!」もお楽しみに!
 

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写真:Shutterstock
文・構成/大槻由実子

 

 

 

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