「女の友情はハムより薄い」なんて言われていたのは、もう過去の話。最近は、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)や『18/40(エイティーン/フォーティー)~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系/以下『エイフォー』)など女性同士の連帯(=シスターフッド)を描いている作品が増えてきています。

ちょっと前のドラマは、女の先輩が登場するとヒロインは必ずといっていいほどいびられるし、恋を優先しすぎるあまりに友情が壊れてしまう……なんて流れになることが多かった。

でも、今期の『いちばんすきな花』(フジテレビ系)や『セクシー田中さん』(日本テレビ系)を観ていると、そんなお決まりのパターンが少しずつ変わってきている気がしてきたんですよね。女の敵は、女じゃない。女同士だからこそ分かる生きづらさを共有しながら、力強く歩いていく。とくに、年齢差がある友情は成り立ちやすいのかもしれません。


朱里と夜々が体現する“ルッキズム問題”


『いちばんすきな花』の夜々(今田美桜)と、『セクシー田中さん』の朱里(生見愛瑠)は、美人がゆえの生きづらさを抱えています。恵まれた容姿を持って生まれた人も、ルッキズム(外見至上主義)に悩まされているんですよね。「贅沢だなぁ」と思ってしまうかもしれないけれど、彼女たちの悩みも、かなり深刻。

 


たとえば、夜々は男性と2人でごはんに行っただけで“そういうつもり”だと捉えられてしまう。「別にふつうに友達だし(そういうの)ないよね?」と言っても、「友達っていうの、男と遊ぶ言い訳にするのよくないよ」と逆上されてしまい……。挙句の果てには、ストーキングまがいのことをされてしまったり。朱里も、ランドセルを背負っているころから、男性に“そういう目”で見られていることへの恐怖があったと話していました。

美人であるがゆえに、異性の友達ができない。それなのに、同性からは疎まれてしまう。外見に惹きつけられて軽い気持ちで近づいてくる人はいても、本当に自分のすべてを受け入れてくれる人はいない。それを打ち明けたら、「贅沢な悩みだ」と突き放されてしまう。


容姿に悩む人の苦しみはもちろんですが、恵まれている側の苦しみも浸透していかなければ、ルッキズム問題は永遠に解消しない。そんなことを、朱里と夜々が教えてくれている気がします。