保湿剤のグリセリンが劇的に進化
10年以上の研究を経て誕生したスーパー保湿成分
長谷川:他に気になるブランドはありますか?
岡部:メディプラス製薬のグリセリンの進化版「オゾン化グリセリン」がおもしろい。保湿成分として知られているグリセリンとオゾンを合体させて多機能成分として進化させたのがオゾン化グリセリンなんです。
柳田:グリセリンの特長といえば保湿力の高さですよね。だからほとんどの化粧品で使用されているといってもいいんじゃないかな。
岡部:その保湿力を活かすには一定の量が必要なんだけど、そうするとベタつきが気になる。ワセリンとかもそうだよね。このオゾン化グリセリンの開発を担当した塩田剛太郎さんとは10年以上の付き合いになるけど、オゾン化グリセリンの前衛となる美容成分を紹介された時は驚いたね。
柳田:何に驚いたんですか?
岡部:今では笑い話になっているけど、試したコスメはお世辞にも良いとは言えなくて(笑)。ベタベタしていて「この状態で化粧品として売り出すのは難しい」と伝えたほど。でも、塩田さんのすごいところは処方を改善し、以前よりもパワーアップしてオゾン化グリセリンを作り上げたことだよね。10年という年月、しかもモノになるかならないかわからない中、コツコツと取り組んでいたんだから。根っからの研究者だよね、執念というか情熱に感服するよ。
柳田:そんなドラマがあったんですね。
長谷川:塩田さんの情熱は本当に素晴らしい。オゾン化グリセリン一筋ですよね(笑)。オゾン化グリセリンを配合している「フィボナッチ」を最初に使った時は興奮しました。あれよあれよと肌の調子が良くなって、近年の美容業界の歴史に名を残すヒット作なんじゃないかと、感動したのを今でも覚えています。
おすすめ⑤ メディプラス製薬
岡部:オゾン化グリセリンは海外での認知も広がりつつあるからね。オールインワンゲルの「メディプラスゲル」もいいよ。1本で乾燥やゆらぎ肌悩みに多いターンオーバーの乱れを整えてくれるからね。とろみのあるゲル状のテクスチャーがまた良い仕事をしていて、オゾンの働きを感じられる一品になっていると思うな。
長谷川:今日お話した美容成分やブランドだけでもかなりありますね。
柳田:私が今、注目しているサプリ市場もものすごく進化していて、CBDやNMNでも新製品が続々と登場しているからね。今年もさらに新しいサプリが出ると聞いているし、これを語り始めたら止まらなくなりそう(笑)。
岡部:僕は「巡りモノ」コスメかな。炭酸系は技術の進化が目覚ましいし、それもいつか紹介したいなぁ。
長谷川:今年の春に発売する美白市場もおもしろくなっていますよね。新成分を配合したコスメや話題になりそうな化粧品が続々と登場する予定なので、その点もお楽しみに。また、お話を聞かせてください!
撮影/後藤渉
ヘアメイク/遠田真由美
取材・文/長谷川真弓
構成/國見香
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