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40代や50代の肌悩みに、速くそして結果が出る化粧品の選び方・使い方について、美容クリニックのドクターに単刀直入に聞いてみました。「40代からのお肌の曲がり角」について「あまり深く考えることはなく、今、必要なケアをシンプルにすること」と話すのはアヴェニュークリニックの太田理会先生。美容を賢く学ぶ方法を紹介します。

 

アヴェニュークリニック・太田理会先生
藤田医科大学医学部卒、藤田医科大学ばんたね病院、福井県済生会病院にて研鑽を積む。皮膚科・美容皮膚科が専門。丁寧なカウンセリングを通じて肌悩みに正面から向き合い、歯に衣着せぬアドバイスは「頼りになる」と指名で治療を受ける美容のプロもいるほど。

 


40代のお手入れ【美白とエイジング】は、どちらを優先すべき?


本当は聞きたいけど、聞くに聞けない素朴な疑問をアヴェニュークリニックの太田理会先生に単刀直入に質問。知っているようで知らないコスメの使い方や大人の肌悩みに合わせて使う美容成分など、教えてもらいました。


――シミ・シワ両方に悩んでいます。美白とエイジング、どちらを優先すべき?

「この年齢の肌悩みは単一でなく、いろいろな要素が複合的に絡まっているため、正直に言ってしまえば『両方やったほうが良い』んです。なぜなら、40代に入った頃から肌の保水力が一気に減少し、皮膚が壊れやすくなるから。すると紫外線の影響も受けやすく、結果、シミやシワのエイジングが加速します。
他にも出産を機に肌の調子が悪くなったという人は、ホルモンバランスが乱れ皮脂の分泌が過剰になり、ゆらぎや赤み症状が現れることも。いつもの化粧品が使えなくなってしまったという人も注意して。肌のコンディションが安定しないとくすみや乾燥が加速するし、40代の終わり頃には更年期にさしかかる……私たちが思っている以上に40代の肌悩みは深刻。だから、シミもシワもケアしたほうがいいのです。

とはいえ、どちらかを選ぶとしたらエイジングケアを優先させてください。エイジングケア化粧品は美白・シワ・たるみ・くすみなど、全方位でケアできる美容成分が配合されていることが多いからです。まずはエイジングケアコスメで肌全体の代謝を上げてから、美白ケアで攻めのお手入れをすると良いでしょう」(太田先生)


――シミを消したいのですが、皮膚科でのレーザー治療と美白化粧品、どちらが良いですか?

「ここで気をつけたいのは『美白化粧品=シミが消える』わけではないということです。シミが小さく・薄くなることはあったとしても、シミの根源は肌の奥に潜んでいて消えてはいなんです。そのため、いずれ新しいシミとして現れます。だからシミを消したいのであれば、レーザー治療しか解決策はないと考えています。そうなると『美白化粧品は要らないの?』と思うかもしれませんが、答えはNO。

私が提案するのは、美容クリニックと化粧品のそれぞれの強みを活かしたお手入れです。シミのお手入れは根気が必要なので、消えないシミはレーザーで治療し、その後化粧品でしっかりケア&予防することが美肌への近道。毎日のケアというのは化粧品ならではの強みであり、この継続力こそ1年、3年、10年後の肌に繋がりますからね」(太田先生)