今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。

今回は、50代60代女性の魅力を引き出すメイクのコツについてInstagramで日々発信し続ける「るん大西/大人女子 なりたい自分になる」さんにインタビューしました。るん大西さんは、「メイクセラピストジャパン」認定メイクセラピーアドバイザーを取得し、「なりたい自分に成るメイク法」などのメイク講座を、神奈川県横浜市を中心に開催しているメイクセラピストです。

「年だから」と思わず自分のためにメイクをしてほしい。メイクセラピストの「るん大西/大人女子 なりたい自分になる」さん_img0


メイクの投稿をしたら「私もまだ誰かのためになれるんだ」と思った


―― Instagramで発信をし始めたきっかけを教えていただきたいです。

大西さん:Instagramは去年の3月くらいから元々やっていたんですけれども、それまでは自分が好きなように投稿していました。コロナ禍前からメイクの仕事をしていたのですが、コロナ禍に離婚をしてから、仕事の行き帰り以外はメイクもしないで部屋着で家に閉じこもってるような状態になってしまって。 でも、去年のお正月に「こんなことしてたら、もう人生終わっちゃうな」と思って、奮起するつもりでメイクの投稿を上げてみたら、フォロワーの方から「私もまだいけるんじゃないかと思ってメイク始めました」とか「メイクを頑張ろうと思いました」とかたくさんのお声をいただいたんです。
そこで「あ、私もまだ誰かのためになれるんだ」と思って、逆に私がフォロワーの皆さんから勇気や元気をもらえたんです。

それまで私は、対面でのメイクレッスンをすることにこだわっていたので、ネットでメイクの配信をすることを一切してなかったんですが、これがきっかけになって、メイクの投稿を始めるようになったんです。

 


―― 50代60代からのメイクのポイントについて教えていただきたいです。

大西さん:一番気をつけているのは「清潔感」です。 年をとるとどんどん清潔感というのが失われていくものなので。メイクをして時間が経つと、若い頃とは違ってどうしてもシワに入り込んでしまったり、リップも濃いものをつけてしまうと唇の縦じわに入り込んで、どこか不潔感が出てしまうんです。


―― 「ベースメイクとマスカラの二つを丁寧にやればいい」という投稿がありましたが、それもやっぱりその清潔感を出すためなのでしょうか。


大西さん:そうですね。私は年齢を重ねていった時に、「アンチエイジング、少しでも若く見せたい」というよりは、マイナス5歳ぐらい若く見えるくらいで良くて、上手に年齢と向き合っていきたいなと思っているんです。 10歳以上も若く見せたい、何がなんでもシワやシミとかを全部隠そうとすると不自然な印象を相手に与えてしまうと思うんです。

年齢とともにできたシワとかも自分の味として見せたいですし、シミや肝斑が出ていても、完璧に濃いコンシーラーで隠してしまうのではなく、 「素肌感」が相手に伝わるようなベースメイクを心がけています。

マスカラについては、「線」で顔をキリッと見せるという効果を狙っています。

若い時には、目を強調させるためにはアイシャドウをグラデーションにしたりなど「面」でメイクしてきましたが、50代60代になって「面」でメイクをしてしまうと、シワやたるみなどを強調してしまって不潔な感じが出てしまうので、どちらかというと「線」を使って引き上げ効果を狙ったり、顔立ちをくっきり見せる方がいいのではないかということで提案しています。


――確かに、若い頃は「面」でメイクしていた気がします。

大西さん:ベースメイクも「線」で引き上げるっていうのが大事なんです。たとえば、よく若い方がやっているコントアリングって言って、顔を小さく見せるようなハイライトやシェーディングのテクニックがありますが、いくら顔がたるんでいるからといって私たちの世代があれをやってしまうと、ただただ不潔っぽく見えてしまうと思うんですよね。
なので、そこはもう潔く、あきらめるところをあきらめて、相手に「元気でハツラツと見える」ようなメイクの方が私は素敵だと思っています。


年を重ねると「生命力」がなくなってくるじゃないですか。だから、可愛く綺麗に見せたいとか、色っぽく見られたいというところから、生命力が満ちあふれるような「元気だなこの人」とか「なんかわからないけれど、すごく生き生きしてて素敵だな」と相手に思われるようなメイクがいいのではないでしょうか。

――50代60代のメイクでは「生命力」を表現することが大事ということですね。若い世代の流行のメイクというのは取り入れますか。

大西さん:流行は少しだけ意識してます。
こういう仕事をしているので、よく人のメイクを観察していて思うのが、50代60代、70代くらいの方だと昔のままのメイクをずっとしている方が多いんです。
今はYouTubeやInstagramなどでたくさんメイクの情報があふれていますけれど、私たち世代の頃はメイクを勉強する機会というものがなかったので、そうなってしまうのだと思います。
なので、たとえば眉も流行だけでなく、若々しく元気に見える太さというのがあるので、そのあたり上手に取り入れながら提案しています。

 
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