――どうすればそんなにも、心を許せるようになれるのだとと思いますか。

峯田:自分が恥ずかしいと感じているところを、「この人にだったら見せても良い」って勇気を出して見せていければ、すぐ仲良くなれると思うんですけどね。たとえば恋愛においても、自分の良い部分や自慢できるところばかりを人に言うんじゃなくて、逆に一番できないこととか、恥ずかしいことを先に言ってしまう。先に恥ずかしい部分を見せちゃうのはどうですか。

【自分らしさって何?】「自分らしさ」なんて他人からの評価でしかない。マイブームという言葉の生みの親、みうらじゅんが考える「推し活」と「大好き」の違いとは?_img0
 

――最後に、みなさんが素敵だと思う女性についてお聞きしたいのですが……。

田口:うーん、難しい。そもそも僕らの話は女性向けではないからね(笑)。

みうら:(笑)。

峯田:変なこと言っちゃいそうだしな(笑)。

みうら:困ったことに変なこと言うために生きているからさ(笑)。

田口:あえて言うならば、麻生久美子さんが演じている『アイデン&ティティ』に出てくる主人公の彼女は精神的に自立していて魅力的ですよね。お互いが自立している恋愛関係は素敵だなって思いますね。

* * * * *

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2003年に公開され、いまだに愛され続けている映画『アイデン&ティティ』。公開20周年を記念したイベント(2023年12月20日にLOFT 9 SHIBUYAにて開催)には、数多くのファンが押しかけました。会場は、いまだから言える映画の裏話や、峯田さんを発見したときの話などで盛り上がり、最後には峯田さんによる弾き語りも。

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みうらじゅん(写真左)1958年生まれ。イラストレーターなど。97年にはみうらさんが作った「マイブーム」が新語・流行語大賞を受賞。2018年、仏教伝道文化賞沼田奨励賞を受賞。『マイ仏教』『さよなら私』『色即ぜねれいしょん』など著書多数。

峯田和伸(写真中)1977年生まれ。シンガーソングライター、俳優。GOING STEADYを結成し音楽活動を開始。現在は銀杏BOYZとして活動。音楽のみならず、近年は連続テレビ小説『ひよっこ』、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』への出演など、俳優としての活動もめざましい。

田口トモロヲ(写真右)1957年生まれ。俳優、映画監督。数多くの映画やドラマなどに出演し、日本映画に欠かせない存在。その他の映画監督作に『色即ぜねれいしょん』、『ピース オブ ケイク』。近年の出演作にドラマ『忍びの家』(Netflix)、『サンクチュアリ-聖域-』(Netflix)、『名建築で昼食を』(テレビ大阪、BS テレビ東京)、舞台『千と千尋の神隠し』など。4月からナレーターを務める『プロジェクトX』(NHK)が新シリーズとして再開する。

写真/恩田亮一(講談社写真部)
取材・文/池守りぜね

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