経済的なことや体調のことなど、すぐに解決しなければならない問題はありそうでしょうか。もしなさそうなら、「お母さんにも、心の調子が悪い時期だってあるよね」とひとまず受け入れてあげてほしいです。もしかしたらお母さん本人も、どうして急に気持ちが落ち込んで暗いことばかり口にしてしまうのか、分からないのかもしれないですよね。
 

幸せだった思い出をプレゼント

「お母さんには何の価値もない...」歳をとるほどに暗くなる母。愚痴を聞かされる娘38歳はどうすれば?_img2
 

お母さんの不調が長く続くようであれば、医療機関の助けを借りるのも一つの手です。上の年代の人は体の不調にばかり目が行きがちですが、一人暮らしをされているなら「心の状態」も日々の暮らしにとても大切ですよね。

すぐにできることでおすすめなのが、クニエさんが大切に持ち続けている「二人の幸せな思い出」をお母さんにたくさん伝えてあげること。

「厳しかったけれども考えが前向きで、手先が器用でいろいろなものを手作りしてくれて……」とクニエさんは書いてくださっていました。それなのに、「私には何も価値がない」なんて言われたらあまりに悲しいですよね。落ち込んでしまっているお母さんは、一時的に「幸せだったこと」「自分の魅力・価値」を忘れてしまっているのかも。

「お母さんには何の価値もない...」歳をとるほどに暗くなる母。愚痴を聞かされる娘38歳はどうすれば?_img3
 

「受験のとき、お母さんに励ましてもらって勇気をもらったよ」
「昔作ってもらった●●が本当に素敵で大好きだった」

そんな思い出を、なるべく具体的に丁寧に、お母さんにプレゼントするように話してあげてください。お母さん自身の記憶もよみがえってきたら、「あぁ、あのときは楽しかったな」と少しずつ思い出してくれるかもしれません。

どんな人にも、気持ちが落ち込む時期はきっとあります。そんなとき、二人で一緒に感じてきたたくさんの幸福感を思い出せたら……、きっとお母さんの心の慰めになるのではないかと思います。

 


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文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

「お母さんには何の価値もない...」歳をとるほどに暗くなる母。愚痴を聞かされる娘38歳はどうすれば?_img4
 

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