パラダイムシフトの今、「美の価値観」を刷新し続けてきた美容ジャーナリスト齋藤 薫さんが、注目したいある視点をピックアップします。
マリリン・モンローは来日中に夫の嫉妬に苦しんだ
マリリン・モンローの2度目の結婚は、わずか9ヵ月しか持たなかったこと、またその原因が、夫の激しい嫉妬だったこと、知っていたでしょうか。
二人めの夫は、当時大リーグのスーパースターだったジョー・ディマジオ。一説に、映画『7年目の浮気』の撮影で、地下鉄から吹き上がる風で白いドレスが舞い上がるあの有名なビジュアルに、夫が激怒したのが原因とも言われるけれど、それは最後のトドメに過ぎなかったという意見が有力なのです。
じつは大きなきっかけは、結婚からわずか2週間後、新婚旅行を兼ねて日本に訪れたときの出来事。この来日自体、現役を引退したばかりのジョー・ディマジオを、日本の巨人軍が招いた形だったといいますが、日本中が熱狂したのはむしろ妻のマリリン・モンローに対してだったということが、夫を激しく嫉妬させたというのです。
しかも、決して来てはいけないと言われていた野球のイベントに、マリリン・モンローが不意に姿を表し大騒ぎとなり、夫よりも注目を浴びてしまうという出来事があったこと。夫の敵意と夫婦の不仲はもうそこから始まっていたのです。
妻が体を露出することに対しての嫉妬は、言うまでもなく独占欲から来ているわけですが、自分よりも注目を集めてしまう妻の人気に対する嫉妬は、むしろ男のプライドが許さないという自負心と敵対心から来る嫉妬。むしろ自己愛から来るもので、同じ嫉妬でも、2つの嫉妬は意味合いが全く違います。独占欲からくる嫉妬なら我慢ができても、自己愛から来る嫉妬は許せない、マリリン・モンローの思いもそこにあったのでしょう。
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