愛子さまは4月から日本赤十字社に入社し、社会人としての一歩を踏み出されました。ちょっぴり緊張の面持ちで東京都内の本社に初出勤した愛子さま。その爽やかなネイビーのスーツ姿に、注目が集まりました。

「シンプルなようでいて、実は最大級に気を遣っている上級スタイルです」と語るのは、皇室ファッションに詳しいファッション評論家の石原裕子さん。働きやすく、かつおしゃれ心もしっかり押さえた「愛子ファッション」の魅力を、石原さんにコッソリ教えていただきました!

【愛子さま】誠実で前向きな気持ちが感じられる、フレッシャーズスタイルの3つの魅力と、雅子さまの影響とは?_img0
2024年4月、日本赤十字社に入社された愛子さま。写真/JMPA


【愛子さまスタイルの魅力①】仕事への意欲を感じさせるネイビーのスーツ


――日本赤十字社に初出勤した日の愛子さまは、爽やかではつらつとしていましたね。

石原裕子さん(以下、石原さん):そうですね、ネイビーは誠実さを表す色ですから、ご自分の気持ちを表すのにピッタリなファッションでした。入社式は、人生で一番のハレの日です。子どもから大人になったと社会的に認知される日なのですから。

――いかにも着心地のよさそうなスーツですね。

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日本赤十字社に初出勤された愛子さま。撮影/JMPA

石原さん:生地に光沢があって、光のあたり具合ではグレイにも見えるネイビーは、フォーマル感がありますね。さらに、襟のまわりから前立てに渡ってステッチ(縫い目)が入っています。また、ポケットにフラップがあることで、相手に端正な印象を与え、「仕事に前向きに取り組みます」という姿勢が感じられるのです。「これから頑張ります」という意志表明をされたのですね。
 

 


​【愛子さまスタイルの魅力②】緊張感を持つ白いシャツカラー


――真っ白なシャツブラウスが初々しいですね。

石原さん:テーラードジャケットの場合、襟元をすっきりさせたくてアンダーにラウンドネックのシャツブラウスを着たくなりますよね。でも、キリリと男性っぽいシャツをお召しでした。緊張を持って臨みたいときには、スタンダードなシャツカラーは改まった感じがしてよいものです。とはいえ、第一ボタンを外したところに、ちょっぴり緊張を和らげたいというお気持ちも感じますね。

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きちんと感を高めるスタンダードレギュラーカラーのシャツ。第一ボタンをあけてほんの少し緊張を和らげています。撮影/JMPA


【愛子さまスタイルの魅力③】歩きやすいボックス・プリーツのスカート


――メディアの前に、元気に歩いてこられた姿が印象的でした。

石原さん:ボックス・プリーツのスカートが新鮮で、堂々と歩かれていましたよね。歩幅も広く、スピード感がありました。ボックス・プリーツのスカートは、まっすぐお立ちになったときにはすっきりしたラインになり、活動したいときにはゆったりと開いて大きな歩幅で歩けます。愛子さまらしいスタイルと思いました。ローヒールのシューズも働きやすそうですね。

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颯爽とお歩きになる愛子さま。撮影/JMPA


【番外編 メイクの魅力】目の下のハイライトとねじってまとめるヘアスタイルでポイントアップ


――メイクもとてもナチュラルで、好感を持てました。

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愛子さまのお肌の美しさを活かした、ナチュラルで控えめな、好感度の高いメイク。撮影/JMPA

石原さん:薄付きのファンデーションに、目の下の涙袋にパールっぽい白いハイライトを入れているのが今風です。愛子さまはお肌がきれいですから、光を集めてよりお肌の透明感を強調できますよね。リップもつけていますけれど、ほんとうに抑えめで、かえってこれくらいのほうがすてきです。「ここに仕事をしに来たのであって、先輩を見習って、一日も早く一人前になりたい」という決意を感じますね。

――後ろで束ねた髪がスッキリしていますね。

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耳上で髪をひとねじりしているのがわかります。控えめなアレンジが素敵です。撮影/JMPA

石原さん:前から見ると左右に広がってボリュームがありますね。ただ単に髪をゴムでまとめたのではないですね。いったん髪を後ろで束ねたあとで、少しとっておいた左右の髪をねじって一緒にゴムでまとめ、上から髪を巻き付けてゴムを隠しています。なかなか手の込んだおしゃれなヘアスタイルですね。
 

一途に仕事に取り組む姿勢は、雅子さまからの影響


――シンプルに見えるけれど、とっても工夫されたファッションなのですね!

石原さん:愛子さまはTPOをとてもよくご理解されています。ふだんはご自分らしさを大事にして、社会に出るときはそれらしい服装をされます。それぞれ違って、でもその場にぴったり合った服を選ばれるのがお上手ですね。雅子さまがしっかりアドバイスされていると思います。雅子さまのぬくもりを感じる、お母さまの心のこもったフレッシャーズの装いですね。お母さまの雅子さまが外務省にお務めだったころの、仕事一途な姿勢が愛子さまに受け継がれているのでしょう。

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退職のご挨拶に外務省を訪れた雅子さま。その場の雰囲気に溶け込みながらも華やかさをプラスする、そんなTPOに合わせた装いが昔からとてもお上手です。写真/JMPA
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黒のバッグと靴で、コーディネートを引き締めるのが雅子さまスタイル。写真/JMPA


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●聞き手
高木香織(たかぎ・かおり)

出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』、『日めくり31日カレンダー 永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。

キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。
 

バナー写真/JMPA
構成・文/高木香織
編集/立原由華里


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