6月22日から29日まで、天皇陛下と雅子さまはイギリスに公式訪問されています。お二人でイギリスを訪問されるのは、2022年9月にエリザベス女王の葬儀に参列されて以来2回目。今回は国賓として、国際親善のためのご訪問です。
日本の皇室とイギリス王室は、長年にわたって親交を深めてきました。さらに天皇陛下と雅子さまはかつて若いころ、それぞれがオックスフォード大学で学び、青春時代を過ごされた思い出深い国でもあります。英国王室と日本皇室、その歴史の主なものを振り返りましょう。
大正時代、皇太子裕仁親王(昭和天皇)の訪英から友好親善が始まる
日本の皇室とイギリス王室との友好親善は、103年もの昔にさかのぼります。1921年、大正時代に、19歳の皇太子裕仁(ひろひと)親王殿下(のちの昭和天皇)が訪英されたのが始まりでした。
第一次世界大戦が終わって、まだ3年しかたっていないころです。裕仁親王は横浜港から御召艦「香取」に乗船され、2ヵ月もかかる船旅ののちにイギリスに到着されました。それまで海外にふれたことがなかった裕仁親王は、船上でフランス語をはじめ、ナイフやフォークの使い方、スープの飲み方など西洋式のテーブルマナーを学びながらの船旅でした。
バッキンガム宮殿では、国王のジョージ5世に迎えられました。まるで父親が息子に対するようなあたたかい接し方だったといいます。ジョージ5世は、映画『英国王のスピーチ』で知られています。
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