日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。
今日ご紹介するのは、お金問題についてのモヤモヤエピソードです。
「俺の稼いだ金で……!」
エピソードをお寄せくださったのは、子どもたちが巣立ち、夫婦二人暮らしだというユイコさん(50歳・専業主婦)。
最近、男性アイドルの“推し”ができました。
誰かのファンになるのは人生初の経験。妹から、「あのドラマ観てる? 面白いよ!」とすすめられてなんとなく観ていたら、メインキャストとして出ていた彼のことが好きになってしまったんです。
人気アイドルグループに所属している彼は、ライブやイベントにもひっぱりだこ。YouTube配信もしょっちゅうあるし、CDやDVD・カレンダーなんかのグッズもたくさん発売されるし……。彼にハマるほどどんどんタガが外れてしまい、結構浪費してしまいました。
私は30年近く専業主婦で、ほぼ働いたことがありません。夫は仕事、私は家事・育児と分担してやってきました。夫は家計のことはノータッチなので、私がお金の管理をしています。もう子供たちも巣立ちましたし、生活費に少し余裕が出ているのも財布のひもが緩む理由の一つとなっていました。
しかし先日、私が妹と電話していて、最近の戦利品とライブ参戦の話をしているのを夫に聞かれてしまったんです。
電話を切った後、夫はすごい剣幕で、「俺が稼いできた金を、そんな風に使っているのか。いい加減にしろ!」と言ってきました。普段あんまり話をしないので、私が俳優にハマっているのもあまりよく分かっていなかったようです。最近何にお金を遣ったかを説明させられ、「いい年して馬鹿みたいなことをするな!」と激怒されてしまいました……。
もちろん、夫が仕事を頑張ってくれているおかげで家計が成り立っているのは分かっています。でも夫があまりに馬鹿にするので、専業主婦は趣味にお金を遣ってはいけないの? とムカッとしてしまいました。
生活のパートナーへの「気遣い」とは
生まれて初めての「推し活」が家庭で事件化してしまったんですね。きっとご主人にとって、ユイコさんが俳優のファンになったことがよっぽど意外だったんじゃないかなと想像します。
好きなもの・好きなこと・趣味は個人の領域のもの。たとえ夫婦とはいえ、あれこれ批判されるいわれはありませんよね。驚きのあまりだったんだろうと想像はしますが、「いい年をして馬鹿みたいなことをするな!」はちょっと聞き捨てなりません。
とはいえ、問題の核となっているのは「家庭のお金」。その使い道や金額については、やはり配慮というか、「報・連・相」がある程度必要だったのかなと感じました。
これまではずっとユイコさんが家計を管理していて、何にいくら使うかということはユイコさんが一人で判断されてきたのだろうと思います。家計管理はかなり負担のある仕事ですから、その仕事から解放されることと引き換えに、ご主人はユイコさんにある程度の裁量を認めているはず。ただ、ユイコさん自身が「結構浪費してしまいました」と書いているほどですから、ちょっとびっくりするレベルだったんですよね。
何かにハマったとき、しばらくハイになってしまうのは「あるある」だと思います。(それが推し活の楽しさでもありますよね……!)何も知らなかったご主人をびっくりさせてしまったことは素直に反省し、今後の対策を考えたいですね。
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