ここからは、もう少し細かなデザインの共通点です。
 

④ロイヤルスタイルの代表デザイン、スタンドカラー
アン王女の場合……

「皇后雅子さま」と英国の「アン王女」。国も年齢も関係ない、永遠のロイヤルスタイルの共通点 _img0
2023年6月20日、ロイヤル・アスコットに出席。写真:ロイター/アフロ

こちらは昨年のロイヤルアスコットでのアン王女です。お召しになっているグリーンのドレスコートはかなり長年愛用され続けているものですが、この襟のように、立ち襟やスタンドカラーのデザインは、王女の鉄板なんです。

本来、エレガントでクラシックでロイヤルスタイルに欠かせないディテールですが、加えてアン王女のヘアスタイルがアップスタイルのため、よりお似合いになりますね。

日中の御公務ではあまり露出をしないのがロイヤルスタイルの基本ですが、ましてや年齢を重ねると首の老化が気になることも……。そんな時も隠せるのが有り難く、そして気品もプラスされるのが、立ち襟やスタンドカラーのお洋服です。
 

 


皇后雅子さまの場合……

「皇后雅子さま」と英国の「アン王女」。国も年齢も関係ない、永遠のロイヤルスタイルの共通点 _img1
2019年1月2日、新年の一般参賀。写真:Natsuki Sakai/アフロ

続いて、(当時)皇太子妃雅子さまです。2019年の新年の一般参賀の際のお召物は、こんな華やかなワインレッドのベルベットのローブ・モンタントでした。

本来、昼間の正礼装であるローブ・モンタントというもの自体が、露出のない立ち襟のデザインであるのですが、御首が長く美しい皇后雅子さまの場合には、より高さのあるデザインが多く見られます。
こちらも、上質なベルベットの美しい光沢はいうまでもないですが、つけ襟のようにも見える豪華な襟のデザインが、雅子さまにとてもお似合いになっていらっしゃいます。

他にも、アン王女が着用されているような襟のデザインのジャケットや、マオカラーといったデザインなど、襟元にアクセントを持たせたお洋服が多いともいえるでしょう。
髪をまとめられることが多い雅子さまにピッタリであると同時に、さすが皇后さま、正礼装の代表スタイルが誰よりもお似合いです。