飲食店でも「やらかし」連発


ラッピングができないって、接客業では致命的。お菓子屋さんなんかでは避けて通れない工程です。実際、お客さんの前で包むことは何度か経験したのですが、あまりに遅くて下手なので、お客さんに心配そうな目で見られることもよくあり、いたたまれなくなりました。ラッピングがないところに行こう! そう思って次に向かったのが飲食店。

そこで待ち受けていたのは、ビールサーバーという宿敵でした。グラスを傾けて注ぎ、最後に泡をちょうどよく注ぐ必要があるのですが、これが結構難しいんです。でも、単発バイトなので研修はありませんでした。ぶっつけ本番で店頭に立つと、サラリーマンが昼間からビールを頼むではありませんか。まぁだいたいの感じで! と、グラスを持って注ぎ始めましたが、ビールが止まりません。気がつけば泡が吹きこぼれ、服も靴もビールまみれに。お客さんは苦笑いで許してくれましたが、店長からはブチ切れられました。

その後も、トレーに入った唐揚げを床にぶちまけたり、たこ焼きの素が入った鍋がシンクに置いてあったのを洗いものだと勘違いして、そのうえで食器をじゃぶじゃぶ洗ってまるまるダメにしたり、ありえないミスを繰り返し、店長にブチ切れられる日々が続きました。

 

「ス! マ! イ! ル!」の呪いにかかったカフェバイト


それでも愛想だけは謎に自信があったのですが、カフェでバイトをしていると、店長から、「気を抜くとすぐ真顔になる! あかん! スマイルや! スマイル!」と言われました。ことあるごとに「スマイルやで、ス! マ! イ! ル!」と言われ続け、軽くトラウマになり、気がつけば眉間に皺が寄り、笑顔がひきつるように。笑顔すらまともに作れない自分って……。

また、お釣りの渡し間違いも本当に多かったんです。4000円以上返さないといけないのに、商品を渡したら満足して、ありがとうございました! と言ってフリーズしていると、お客さんが「ん?!」みたいな顔でこちらを見つめてくるではありませんか。私も「え、何かありましたか?」みたいな顔で見つめ返すと、「お釣りがまだで……」と言われ、「はぁぁぁっっ!!!!」と大慌てで渡す、なんてことも。