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「筋肉のしなやかさ」を取り戻そう!

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コンディショニングトレーナー坂本真理さんによる、ミモレ世代が「心地よさ」を取り戻すための5つのレッスン。今回は「筋肉のしなやかさをとりもどす」呼吸エクササイズです。

こんな人におすすめ!

☑ストレスを感じやすい

☑ウエストのくびれがなくなってきている

☑ボディ全体にこりや張りを感じる

「今回のテーマは、カラダの緊張をときほぐす呼吸筋(呼吸で使う筋肉)の再教育です」と坂本さん。

「更年期になると、全身の筋肉が少しずつしなやかさを失って硬くなるのですが、呼吸筋が硬くなってしまうと、どんどん呼吸が浅くなってしまいます。

実は、更年期ケアとして、呼吸はかなり有効なアプローチであることが証明済み。例えば、呼吸筋の一つ、横隔膜は脳の神経系とつながっているので、ここが緩まないと“寝ても疲れが取れにくい” “ストレスを感じやすい” “こりや張りなどカラダに違和感がある”という悩みにつながってしまうんです。

しなやかな呼吸筋を取り戻すためのアプローチは、ずばり
首、胸前、バスト下(肋骨)の3ヵ所。
簡単に言うと、この3か所を指でさすったり、圧(お)して動かしたりしながら呼吸することで、呼吸筋が整えられるのです。

自律神経が整ってストレスが軽くなったり、カラダ全体のこりや張りがなくなったり、姿勢が安定することでウエストが本来のくびれを取り戻したりと、嬉しいことだらけです! ぜひトライしてみてくださいね」


カラダの緊張をときほぐす5つのステップ

1.

「左手を右耳の後ろに置きます。顔を少し左向きにひねるとやりやすいです」
「鎖骨のくぼみにむけて流すようにさすります。反対側も同じように。スキンケア中にすると顔のむくみもとれて一石二鳥。左右3~10回繰り返します(硬いと感じる部分は多めに)」

2.

「左手を胸前に置き、右の肩口にむけて流すようにさすります」ここが硬い人はかなりストレスフルな状態!
「反対側も同じように。左右3~10回繰り返します(硬いと感じる部分は多めに)。筋肉が緩むと脳もリラックスできます」

3.

「人差し指と中指の2本の指を使って、グリグリと圧しながら鎖骨の上をなぞります」
「肩口から始めて、鎖骨の突き止まり部分に向かってグリグリと圧し動かしていきましょう。反対側も同じように。3~10回繰り返します(硬いと感じる部分は多めに)」

4.

「左手を右側の肋骨に置きます。ポイントはできるだけカラダの後ろ側に手をまわすこと」
「中央に向かって肋骨をさすります。反対側も同じように。3~10回繰り返します(硬いと感じる部分は多めに)」

5.

「両手で左右の肋骨下を支えるように持ちます」
「そのまま、横隔膜の動きを使って、鼻から吸うタイミングで肋骨を広げ、口から吐くタイミングで肋骨を縮める呼吸を行います。3~10回繰り返します」


「目標は、ステップ4で肋骨と肋骨の間が柔らかくなって、指が入るようになること。日常的に意識しなくても深い呼吸ができるようになり、本来のくびれも取り戻せているはずですよ」
 

コンディショニングトレーナー
坂本真理さん

カラダ大学」代表。NCA認定コンディショニングトレーナー、A-YOGA認定インストラクター。約15年間、ライターとして健康分野の記事を執筆するかたわら、運動指導をスタート。健康や美容に留まらない身体の智慧を引き出し、「身体と感情と思考」を一緒に整えていく「PQ学(身体的知性)」を提唱している。現在は、カラダ大学にてワークショップや講座、パーソナルセッションを行う。

 

第一回「『心地よさ』を取り戻す5つのポイント」はこちら>>
第二回「呼吸で『頭の中をからっぽに』しよう!」はこちら>>
第三回「呼吸で『固まった肩・首・腰まわり』をゆるめよう!」はこちら>>
第五回「プチ不調は『下半身を鍛える』ことでラクになる」はこちら>>
第六回「呼吸だけで『カラダを温め』よう!」はこちら>>

協力:日本コンディショニング協会
(紹介したメソッドは日本コンディショニング協会のものを使用しています)
撮影・動画編集/松尾健太(豊国印刷) 取材・文/藤本容子 構成/川端里恵(編集部)