始める意味を考えない


「なんだか楽しそう!」
孫のユーチューブを見てそう思ったのは68歳のとき。前年にスマホデビューを果たしたばかりでした。2カ月後には見様見真似でチャンネルを開設。今年で4年目を迎え、約6万人の登録者さんに見ていただいています。ありがたいことです。「デジタル音痴でもできた!」という達成感はうれしく、今ではユーチューブが生きがいに。

もののはずみさんのYouTubeチャンネルより、「【70歳 暮らし】 私が料理を好きになった理由」

何かを始めるときに、「なんの意味があるの?」「失敗したらどうしよう?」なんて、あまり考えません。人から見たらくだらないことかもしれませんが、「やってみたい!」という自分の気持ちを大事にします。

 

年齢を重ねるとできないことが増えるので、「私にもできた!」と実現したときの喜びはひとしお。「次は何をやろう?」と考えている時間も楽しい。

こんなふうに好きなことばかり考えていると、悪いことを考えずにすむ。だから、ポジティブ思考でいられるのかな、と思います。

 

もののはずみさん
1952年生まれの71歳。24歳で結婚し、一男二女を授かる。29歳で義父母との同居を始め、家族7人で暮らす。長女妊娠中に義姉と揚げ物屋を開いたが、阪神淡路大震災の被災を機に閉店。42歳で義父を見送り、現在は義母(97歳)、夫(74歳)、長男(46歳)の4人暮らし。3年前、孫のユーチューブを見て、「おもしろそう!」と『もののはずみ』を開設。愛情のこもった料理と暮らしを楽しむ姿が共感を呼んでいる。現在の登録者数は6万人超。
【もののはずみ】YouTubeチャンネル

『71歳、74歳夫と97歳義母と大人だけで楽しく暮らす』
著者:もののはずみ ワニブックス 1540円(税込)

71歳のもののはずみさんは、74歳の夫、97歳の義母、46歳の息子と4人暮らし。温かくしなやかな視線で、“年を重ねても明るく、簡単に暮らす”ための家事や心と体の整え方、家族との付き合い方などのアイデアを紹介します。シニア世代だけでなく、「これから」を明るく生きたいと願う人におすすめの一冊。


撮影/吉村規子
構成/金澤英恵