美味しい食べ物にお値ごろファッション、可愛いアイドルと極楽エステ――その全部が揃った韓国・ソウルは、何度でも行きたくなる旅行先。でもたまには「いつもと違うソウル」も見てみたーい!ということで、編集部・バタやんと、私、ライター・渥美志保の「オチビさん二人組取材班」は一路韓国へ。2回目の今回は皆さんにぜひ行ってもらいたい「インスタ映え」なスポットを、いつものごとく笑い多めでお届けします!

●イクソンドン(益善洞)

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ビルの合間に、そこだけ取り残されたように存在するイクソンドンは、ソウルで今最も注目を集めるスポットのひとつ。古民家をリノベーションしたカフェなどの中には、有名アーティストやフォトグラファーの店も。

ここ2~3年、「おしゃれスポット」として注目を集めるイクソンドンは、韓国の伝統的家屋が並ぶ「韓屋村」のひとつ。おなじみの観光スポット、インサドンから歩いて10分くらいの場所にあります。
周囲はすごく下町っぽい場所で、ガイドさんに「ここからは歩きで」と言われてタクシーを降りた目の前の公園では、その時は、大勢のオジちゃんたちが集まってマイクで高らかに歌いまくる「カラオケ・オン・ステージ」状態。
「ほ、ほんとにこの先に、インスタ映えなエリアがあるんでしょうか」と慄くバタやんに、「ど、どうだろ…」と微妙な笑顔で答えながら行く私の目の前に、まさにこつ然と!おしゃれなイクソンドンが現れたのでした。ビックリしたなー。(ちなみに地下鉄で行くと「鍾路3街」の駅前だそうなので一安心。おじさんのカラオケもなかなか面白かったけども!)

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大ヒットドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』のロケ地として知られる「マダンフラワーカフェ」は、傘の装飾がユニーク。背伸びしてやっと手が届いたオチビさんたち。
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アンティークなインテリアが素敵なパンケーキの人気店「동백양과점(ドンベクヤングァジョム)」(椿洋菓子店)。入り口脇にあるフォトスポットの、この“インスタ映え”ぶりったら。並んでいる人々の視線を一斉に浴びつつ、テレるバタやんをパシャリ。


イクソンドンは1920年代に開発が始まった場所で、今も残るソウルで最古の「韓屋村」のひとつ。「韓屋村」といえば、カフェやギャラリーが並ぶ北村(プッチョン)なんかが観光客には知られていると思いますが、あそこは「両班(ヤンバン)」と呼ばれる貴族階級のおうちが並んでいる場所。これに対してイクソンドンは一般の民家で、狭い路地にこぢんまりとした間口の古民家がきゅきゅっと軒を連ねている感じ。どれも築80年前後なのですが、そのレトロさを、それぞれ店が、ポップ、インダストリアル、モダン、西洋アンティークなどと上手く融合させて、オシャレに個性的に仕上げています。センス抜群~。

そこここにある緑や、壁に描かれたアート、それぞれにフォトジェニックな店構えなど、一通りひやかしながらインスタするだけなら2~3時間もあれば十分。でもカフェやブティックだけでなく、クラフトビアが飲める店、ワインが楽しめるイタリアンやフレンチ、立ち飲み屋から小さなビデオシアターまであり、一歩踏み込んでも楽しめそうです。
土日や夜は混雑必至、平日でも人気のカフェなどは並ぶことがありますので、ご注意を!

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「동백양과점(ドンベクヤングァジョム)」(椿洋菓子店)では、パンケーキができる過程が見られるのも並んでいる最中のお楽しみ。焼き上がったふっかふかのパンケーキの上に、苺ソース&苺苺苺&ふんわりクリームで「これはなかなかのボリューム……」と思っていたら、その上にパンケーキもう1枚どーん!たたみかけるようにクリーム&苺どーん!でバタやん卒倒!の、苺パンケーキ(季節限定・23000ウォン)完成の瞬間。



●ハヌル公園

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真っ赤になるまであと一歩と言うタイミングでしたが、秋になると紅葉するコキア(ほうき草)。モコモコの合間にいるかのように写せるフォトスポットも用意されています。
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10月には「ススキ祭り」が開催され、一面がススキ野原になるハヌル公園。続く一本道とその先にある塔が、なんだか物語を感じさせます。フッ、と遠い目になってしまったいつもと違う私……なーんて感じで撮ってみたりして!

『麗 花萌ゆる8人の皇子たち』のカン・ハヌル、『紳士の品格』のキム・ハヌル、みたいな今どきネームっぽい言葉「ハヌル」は、韓国語で「空」の意味。ハヌル(天空)公園はワールドカップ競技場に近い小高い丘の上にあり、土日にはたくさんの人が訪れる場所です。
私たちが訪れた10月は、沿道で紅葉する木々の赤と黄色、風に揺れるピンクのコスモス、キラキラ光る金色のポワポワが一面を埋め尽くす「ススキ祭り」、紅葉するコキア(ほうき草)の赤いモコモコ軍団など、バラエティに富んだ秋の風景のなかで、きゃっきゃとインスタしてしまいました。
様々な花が咲く名所なので、春はツツジの赤紫にまみれて華やかにパシャリ!、夏は青空とひまわりで元気にパシャリ!みたいな感じで、季節ごとの「お花と私」をお楽しみいただけると思います~。
一番奥のデッキからは漢江越しに広がる都市が一望できます。夜景がこれまたすごくいいらしいので、ぜひ「妄想デート」インスタ(何だろうそれ)していただきたい!


●ピョルマダン図書館

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江南のCOEX内、スターフィールドモールにある「ピョルマダン図書館」。DDPを見た時と同じ「あまりにスゴすぎて、なんだかようわからん」な、思考がパーン!な状態になる場所

だいたい野球場2個分くらいの面積の中に、高さ13mの巨大な書棚3台がドーンとたち、ぎっしり詰まった蔵書は本5万冊と雑誌6000冊――とまあこんな風に、ピョルマダン図書館を文字で説明することの無意味を、私は地の果てまで噛み締めているわけですが。その理由は行けば分かります。とにかく、なんていうんでしょうか、もうびっくり。これが誰にでも解放された無料のスポットであることに、さらにびっくりします。
これはまったくの個人的見解ですが、韓国の人ってエンターテインメントにおいて「見たことないもの見せること」を大事にしており、そのためには「中途半端なことやってたらダメ」ってことをすごーくわかってる。そんなわけで負けました、ピョルマダン。

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書棚の前のステップで「バタやん先生、あまりに巨大でカメラに収まらないんですが……」とかなんとか相談する、オチビさん二人組取材班

周囲には書斎のような座席もたくさんありますが、インスタするなら巨大書棚の前のステップがオススメ。巨大な書棚をバックに軽く腰掛ければ、なんとなくリアルでない世界、あれもしかしてホグワーツ?(@ハリポタ)みたいな風情が漂います。ガラスの外壁や天井が夕闇を呼び込む夕方以降は、ライトアップされた書棚が浮かび上がり、本がまさに「ピョル(星)」のように思える姿も、すばらしくインスタ映え。クリスマスには巨大ツリーもお目見えするのだとか。
電源もWIFIもある無料スポットなので、旅の途中に立ち寄るにはもってこい。図書館内にある小さなステージでは、朗読会や演奏会などの無料イベントも開催しています。


●DDP(東大門デザインプラザ)

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銀色の宇宙船から降り立った、マッパの巨大宇宙人の後ろ姿……ではなくて、ここはソウルの東大門デザインプラザ。

前回もご紹介した東大門デザインプラザ(DDP)も、インスタにぴったりな場所。あまりに巨大で外観全景を撮るのは難しいのですが、巨大なだけに様々な場所を切り取るのもなかなかに楽しいもの。
例えば、こちらの階段。「宇宙船」の下にある空間から外に出る階段なのですが、まるで「宝塚の大階段」「ここから宇宙船に乗船」みたいな雰囲気が漂う、お勧めの場所のひとつです。ガイドさん曰く「4段目が最も素敵に撮れる場所!」らしいので、巨大な花を背負ってスター気分で、もしくは、全身銀色のジャンプスーツを着て宇宙人ぶって、次回はぜひぜひ試してみたいものです、私としては。

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こちら「宝塚の大階段」「ここから宇宙船に乗船」の階段。言われるままに4段目に立つ、完全にお上りさんな私。

また細部にわたってこだわってデザインされているDDPは、外観だけでなく内部も素敵で面白い場所がいっぱい。誰にも知られていない「私だけのインスタスポット」はまだまだ残されていると思いますので、ぜひぜひ発掘してみてください。(そしてミモレに、こっそり教えてください~!)

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DDP内、物販エリア近くにあるライティング。パステルカラーの本が群れを成してパタパタと飛ぶ姿がかわい~~。
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4F「デザインプレイグラウンド」というエリアから降りる、すばらしくデザインされた螺旋階段。踊り場にいる姿を「パシャリ」とかどうでしょうか?スマホ落とさないように、くれぐれも気を付けてくださいね~。


市庁舎、イクソンドン、ピョルマダン図書館、ハヌル公園、DDP……と、じつはまだ私たちほとんどお金を使っていない! ソウルは無料で楽しめるスポットが充実した都市であることも魅力のひとつです。次回は、街の歴史や文化を学びながら景色を楽しめるお散歩コースや、寒さに耐えきれなくなったときもホッと暖をとって休める穴場スポットなどをご紹介します。
 

撮影/PENTA PRESS/Seoul Metropolitan Government、
渥美志保、川端里恵(編集部)
取材・文/渥美志保
構成/川端里恵(編集部)

 



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