「火のないところに煙は立たない」ということわざがありますが、現実は、火のないところに煙が立つこともあるようです。根も葉もない噂を流されたとき、アナタならどう対処しますか? 自分の評判を落とさず相手をやり込められる妙案を、コラムニストの石原壮一郎さんが教えてくれました。

 

マリーベリーさんからの質問

Q. 嘘の噂を吹聴する顧客には
どう対処したらいいのでしょう?

 

フィットネスクラブのインストラクターをしていますが、あるメンバーさんが 「レッスンを休むと私が何で休んだかしつこく聞いてくるのが苦痛だ」とか「もう出ないでと言われた」とか、他のメンバーさんに吹聴して困っています。もちろんそんなことは一切言っていないのですが、その方は一見明るくて元気でまわりからも嘘を言うようには見えない方なんです。数人は分かっている方がいて、過去にその方に辞めさせられた会員さんもいるそう。でもスタッフからも良い方だと思われていて……。私は立場的に何も言わないようにはしていますが、本当に困っていてストレスです。どのように対処したら良いでしょうか?(52歳)


特別ゲスト 石原壮一郎さんの回答

A. 下手に出ながらも大勢の前で暴露する、
という方法が有効かと思います。


嘘をつく人というのはどこにでもいるのでしょうね。それだけに、対策法を見つけておかないと今後も悩まされそうですよね。

 

そこで私がオススメしたいのは、“下手に出ながら相手を責める”という方法です。そのメンバーさんが言いふらしている嘘を逆手にとって、「前回のレッスンをお休みされたことに関して、私が理由をしつこく聞いたとか『もう出ないで』と言ったとか、他の方からお聞きしたのですが、私はレッスンは一人一人のご都合があると思っていますから、もう出ないでほしいなどとは1ミリも思っていませんし、もちろん理由を聞いたりもいたしませんから、これからも参加したいときにだけご自由に参加して楽しんでいただけたら嬉しいです」などと、他の人もいる前で伝えるのです。このように公にされると、嘘をついた相手も焦ると思うのですよ。するとまた新たな嘘をついてくるかもしれませんが、そういったことが重なると、さすがにまわりも「どうもこの人はおかしい」と気づき始めることでしょう。

もちろん、今マリーベリーさんが取られている態度のように、何も言わず放っておいても、その人は張り合いがなくなって、やがて別の標的を探しに行くでしょう。しかし、そうして次に被害を受ける人のことを思うと、ここは先にお伝えしたような方法で“戦い”に打って出ても良いと思うのです。一番良くないのは、マリーベリーさんが、「何でそんな嘘を言うんだろう?」と落ち込んだりビクビクしたりするなど、ダメージを受けた態度を見せることです。相手はそれが目的ですから、俄然やる気を起こしてしまうでしょう。ここはやはり、放っておくか、受けて立つかのどちらかの対策を取られることが賢明かと思います。良かったら、ご自分がやりやすいと思うほうを実践されてみてください。
 

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 取材・文/山本奈緒子

 

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