そうは言っても、仕事をやめるわけにはいかないでしょう。そうなるとできることというのは、不規則な中でも規則性を持つ、ということになります。たとえば14時までの勤務のときは◯時までに寝る、22時までの勤務のときは◯時までに寝る、あるいはそれぞれ◯時に起きる、といったように、そのパターンパターンでの規則性を確立されるのが、体のためにできるせめてものことだと思います。

 

また、眠りのために「これだけはしない」とか「これだけはする」ということも決めて守るようにしてください。シフト制勤務の場合、どうしても生活リズムは一定ではありませんから、眠りの質は下がってしまうでしょう。それでも「ベッドにスマホを持ち込まない」とか、「寝る前に食べない」とか、不規則な中でも、できることをやっていってほしいと思います。

そのとき大事なことは、無理をしないことです。たとえば、お風呂に入ってから寝ると、いったん体温が上がってから下がるのでよく眠れる、ということが言われています。たしかにその通りなのですが、だからといって無理をしてお風呂に入ってから寝る、といった頑張りは逆にしないほうがいいのです。それよりも、しんどかったらそのままバタンキューで寝ていい。朝ご飯を食べたほうが、体がリセットされて良いと言われるけれど、不規則な生活だと朝は食欲がなくてもおかしくありません。そんなときは無理して食べなくてもいい。つまり、“手を抜くところをきちんと決めておく”ということが大事になってくると思います。そもそも普通ではない生活リズムで暮らしているわけですから、普通の健康常識をある意味で外さないといけないのです。

45歳でわざわざ転職をされたとのことですから、やりたくて選ばれた仕事なのだと思います。仕事を変えるわけにはいかないと思いますから、せめてもの規則性を作ることで、健康に働いていただけたらと思います。
 

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 取材・文/山本奈緒子

 

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