10月にいよいよ消費税が10%に引き上げられます。お財布には厳しい状況となりますが、消費税の影響を最小限に食い止めるためにはどうすればよいのでしょうか。
前回、消費税が8%に上がった時には、税金が上がる前に必要なものを買っておこうと、多くの駆け込み需要が発生しました。読者の皆さんの中にも、消費税が上がる前に何か買っておこうと考えている人がいるかもしれません。
確かに税金が上がる前に商品を買っておけば、理屈上はその分だけ得するわけですが、慌てて何かを買うのはやめた方がよいでしょう。増税前後の買い物については、生活必需品と家電などの高額商品について分けて考える必要がありますが、生活必需品については、前回であれ今回であれ、買いだめはそもそも、あまり得になりません。家電についても、増税後の方が安くなる可能性がありますから、増税前に買わなければと決めつけてしまうのは危険です。
生活必需品というのは、一生買い続けるものです。1000円の商品があったとして、増税前に1080円で買ったとしても、増税後との比較で得するのは20円だけです。一生分を買いだめできるのであれば話は別ですが、実際には限度がありますから、長い期間を考慮に入れると、買いだめで得するのはごくわずかな金額です。
後述するように、お店を選べばポイント還元を受けられますから、増税後にこれを利用した方が安くなるケースもあります。したがって増税前にあわてて生活必需品を買う必要はありません。
家電については、増税と前後して価格が上下する場合がありますから、タイミングをうまく見計らえば、より安価に商品を購入できるでしょう。
前回の増税時には、駆け込み需要が発生した分、増税後に売れ行きが大きく落ち込み、量販店各社は大幅な値引きを余儀なくされました。その結果、増税されたにもかかわらず、むしろ増税後の方が価格が下がるという現象が発生。駆け込みで買った人は損をしてしまいました。
では、今回も増税後に買えばよいのかというと、そうではありません。家電については、増税時期よりも発売時期に着目した方が圧倒的に安く商品を購入できますから、むしろ、こちらに注目した方がよいと筆者は考えます。
近年、家電の売れ行きがよくないことから、家電メーカーは、機能をほとんど変えていないにもかかわらず、毎年、型番を変えて新製品を出し、販売直後には「今年の目玉商品」として高く販売しています。しかし、翌年にはほぼ同じスペックで新モデルが出ますから、発売開始から半年も過ぎると価格はどんどん安くなってしまいます。
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