内向型の仕事術③ 「忙しい=格好いい」を卒業する


「仕事に限らずオフも含めた話ですが、“忙しいことは格好いいことだ”という価値観が現代社会を覆っているのも、例によって外向型の性格が前提になっているせいです。内向型人間も、多くの方がこの価値観に影響を受けているため注意してください。スケジュールがぎっしりの忙しい人に憧れたりはしていませんか?」

 

「仕事であれ趣味であれ、予定は一種の刺激ですから、量が多すぎるとエネルギーを消耗しやすい内向型人間は疲れてしまいます。
仕事後はまっさきに帰宅してぼんやり。週末もあえて予定を入れず、心身をゆっくり回復させる。そんなライフスタイルは、決して格好悪いものではありません。
日本を代表する経営者のひとりで、ユニクロを展開するファースト・リテイリングの柳井正社長は夜の付き合いをほとんどせず、仕事が終わると真っすぐに帰宅し、本を読みながらビジネス戦略を練るといいます。仕事以外の時間は、自分の心と向き合う大切な時間でもあるのです」

 

出勤前は朝活に精を出し、退社後はジムでワークアウト。土日は友人たちと飲みに繰り出す……そんな生活も素敵ですが、カミノさんは、「そうではない生き方にも、同じだけの価値があることを忘れないでください」と力説していました。

“インスタ映え”する生活のために、人生があるわけではありません。「内向型/外向型」を知ることは、自分の心と体に耳を傾けて、本当に欲している生き方を考えるきっかけになるかもしれません。

 

『内向型人間だからうまくいく』
著者:カミノユウキ(祥伝社新書/840円+税)


ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ、ウォーレン・バフェット……あの世界的経営者たちも、「内向型人間」だった!外向的な人間ばかりが評価されがちな現代で、生きづらさを抱えるすべての「内向型さん」に贈る一冊。

構成/小泉なつみ


第1回「克服する必要なし!「内向型」を認めて自分らしく生きる方法」はこちら>>