新型コロナウイルスの影響で仕事がリモートワークになったり、また楽しみにしていた予定がキャンセルになってしまった、という方は多いはず。家に籠もってばかりでは気持ちも滅入りがちですが、こんな時こそエンタメから元気をもらいませんか。しかも配信サービスなら外出の必要もなく、いつでも観られて手軽! Netflix配信作品の中から、おすすめ5作品をピックアップしてご紹介します。


『HOMECOMING:ビヨンセ・ライヴ作品』

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写真:Splash/アフロ


圧倒的なパフォーマンス、舞台裏での超人的な努力に驚愕


「この映画はビヨンセが2018年に屋外音楽フェス、「コーチェラ」のヘッドライナーを務めたときの舞台裏とステージの様子を収めたもの。ビヨンセのパワフルで圧倒的なライブパフォーマンスもさることながら、いつもは表に出ることのない、舞台裏での彼女の超人的な努力が視聴者たちに反響を呼んでいます。ストイックすぎる内容に、番組を観た視聴者たちは驚愕。Twitterではビヨンセのプロ意識を称賛するツィートが相次ぐ事態に。

元々2017年のコーチェラにヘッドライナーとして出演予定だったビヨンセは、直前に双子の妊娠がわかり、ドクターストップがかかり出演を断念したという経緯があります。~(中略)~2018年のコーチェラに向けて準備しているときも、「肉体も強さも持久力も、元には戻れないんじゃないかと思うことがあったわ」と振り返るビヨンセ。

いつも神々しいくらいのオーラを纏う彼女が、そんな風に数々の困難を乗り越えてファンたちの前に戻ってきてくれたという事実を知ることで、余計にビヨンセの歌声を聴くと勇気が湧いて来る気がします」(さかいもゆるさん)

さかいさんの【ビヨンセ、Netflixと新たにドキュメンタリー2本を契約。ギャラは60億円以上!?】記事はこちら>>

「自信がないという人はとりあえず、ビヨンセのライヴ・ドキュメンタリー作品『ホーム・カミング』を観たほうがいいです。これは元気出ますよ!」(ジェーン・スーさん)

ジェーン・スーさんのインタビュー【その辛さはあなたのせいじゃない。悩みを生む“システム”とは】記事はこちら>>

 


『マリッジ・ストーリー』

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写真:Collection Christophel/アフロ


監督自身の体験をもとにした、リアルでデリケートな描写にひたすら涙


「「離婚を描いているのに、観ると結婚したくなる」。この映画のことをそう評した人がいるけれど、その言葉通り。離婚経験者の私には開始1分後にはすでにキューっと胸を掴まれるようなシーンがあり、わかってはいたことだけど、そこからはずっと涙、涙……。

愛し合っているから夫婦になったのに、夫婦になったことで、人はなぜ、ここまで分かり合えなくなるのだろう。本来ならば他人同士なんだからそこまで求めないはずなのに、夫婦だから求めすぎて、わかってもらえないことにここまで傷つくんだよな。あと一歩踏み出せば、素直になれば、修復できたかもしれない、妻と夫のすれ違い。

それをデリケートに描き出していく、ノア・バームバック監督の脚本が素晴らしい。正直「アメリカ人にもこんなに繊細な感情の襞が描けるんだ…」と思ったし、男性監督だということにも驚いてしまったのだけれど、これはバツイチである彼が実体験したエピソードなのだとか。

俳優たちの演技も最高だし、脚本も音楽も、何もかもおすすめなのですが、何より、一度でも人を心から愛したことがある方、そしてその愛を失ったことがある方に。愛を思い出させてくれて、人をもう一度愛したくなる。そんな優しい気配に満ちた作品です」

さかいもゆるさんの【離婚の話なのに結婚したくなる、不思議な映画『マリッジ・ストーリー』】記事はこちら>>


『ミス・アメリカーナ』

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写真:Everett Collection/アフロ


歌姫の半生から見る“Nice Girl”の呪縛と再生までの道のり


「有名になればなるほど降りかかってくる、悪い意味で忘れがたい出来事や、ネットでの酷評。それを消そうとするかのように数々の記録を打ち立てていくものの、彼女の孤独は深まっていく。完璧なアイコンのように見える彼女が生身の人間であることを、この映像は思い出させてくれます。

そして、セクハラ裁判等を経て、彼女は蝶が蛹から出てくるかのように進化します。それまでは、「人々に意見を押し付けない、ニコニコして手を振って、ありがとうと言えばいい」という「Nice Girl」を演じていたテイラー。いわばその「Nice Girl」としての最高峰の評価を受けた先に待ち構えていた空虚感とバックラッシュに、彼女は「Nice Girl」であることを止め、社会的な問題について何かを変えるため、政治的発言をする決意をします。

その決意までの葛藤、家族や仲間との議論、行動に移すときの緊張感、それがもたらした帰結と、それがまた曲作りに反映されていく様子……。これらをすべてカメラが収めています。最後は、まだまだ女性にとって、そして様々なマイノリティーや困難を抱える人にとって厳しい社会にありながら、テイラーとともに歩める未来は希望にあふれると感じさせてくれる終わり方になっています。テイラー・スウィフトのファンではなくても、十分に楽しめ、ファンになってしまう。また現在の米国の政治や女性の見られ方について知るうえでとても貴重な映像です」(中野円佳さん)

中野さんの【MeToo裁判有罪判決の今、ぜひ観たいテイラー・スウィフトの半生】記事はこちら>>

「「女の子は可愛くニコニコ笑って、無駄なことは口に出さずに、感じよく生きなさい」。そんな風に、無意識に親や世間から刷り込まれ、期待されて来た、「女はこうあるべき」という型にうまくハマることができないとき、我々女性は、罪悪感を感じて苦しみます。それは外見や生き方など、様々なジャンルにおいて。私自身は人目をあまり気にしないで自由に生きたつもりでいたけれど、テイラーが踠いている姿を観ていたら、「これは私たちみんなの物語なんだ」と気づいたのです。

「賞賛のために生きると、喜びや達成感を他で得られなくなるわ。たったひとつのミスで全てが壊れる」。そのことに気づいたテイラーは、「いい子ちゃん」で生きて来た人生を、カニエの一件と、最愛の母親がガンを患うという出来事から改めて考え直し、価値観を一変させていくのですが、そこからの、強い大人の女性として再生していく姿が素晴らしかった!」(さかいもゆるさん)

さかいさんの「聖子ちゃんとテイラー・スウィフト、ヴィクシーのセクハラ問題から「女の生きづらさ」を考える】記事はこちら>>

 
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