コロナショックで外出の自粛が続くなか「家族で大掃除」という人もいると思います。家族全員が家にいるわけですから、皆で掃除をするのはよいアイデアですが、ちょっとだけ注意が必要です。自粛要請が出されている理由は感染拡大の防止ですから、大掃除もその趣旨に沿って行った方がよいでしょう。

掃除というのは、ひとたびやり始めると、徹底的にやりたくなるものです。しかし、勢い余って大量のゴミが出るようなところまで掃除を進めるのは考えものです。

 

外出自粛要請が出されたことで、家で過ごす時間が増え、ゴミの量が増えたことから、収集業務の負荷が高まっています。一部の地域では、指定の時間に収集車が到着できないという事態も発生しているようです。

日本は欧米や韓国、中国など諸外国と比較してウイルスの検査態勢があまりにも貧弱であることから、広範囲な検査を実施できておらず、市中にどの程度の感染者がいるのか把握できていません。しかしながら、一部の病院が実施したコロナ以外で来院した患者に対するPCR検査の結果や、抗体検査を実施している病院が公表したデータなどから推察すると、現時点において、人口に対して数%の市中感染率になっているとみられます。

つまり100人中数人は本人が気付かずに感染しているということであり、当然、各家庭から出るゴミの一定割合は、コロナウイルスで汚染されています。今、ゴミの収集作業にあたっている人たちは、自身の感染を防ぐため、細心の注意を払って作業をしていることでしょう。ここで家庭から出るゴミの量が増えてしまうと、作業従事者の負荷がさらに大きくなってしまいます。

一連の状況を考えると、最低限必要となるゴミ以外に大量のゴミを出すことは、あまり望ましいことではありません。掃除をするのはまったく構いませんが、余分なゴミを出さない範囲にとどめておいた方がよいと筆者は考えます。

これに加えて、自身や家族の感染防止についても、注意が必要です。

 
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