得意・不得意はあって当然

大学4年。内定をもらった直後にパーマをかけました。

——なんだか楽しそう(笑)! 今、お子さんが小さく、子育てに大変な思いをされている方も、そうした未来図を聞くと希望が持てますね。

 

「お子さんが小さいうちは、夫婦だけでなんとかしなければならない局面が多いですが、大きくなってくると意外と子どもも戦力になりますよ。一方で、自身の得意・不得意は、育児でも仕事でもあって当然です。

私自身は、乳幼児の育児は苦手でした。オムツを替える、離乳食を食べさせる、寝かしつける、などの具体的な行動はスキルであって、得手不得手があるのは当たり前。スキルと愛情は切り離して考えていいものだと思います。

加えて、親子間でも人間関係なので、相性はあると思います。相性の合う子、なかなかうまく噛み合いづらい子、合う時期合わない時期があっても、自分を責める必要はない。それは愛情がないわけではなくて、単に相性の問題ですから。

うまく噛み合わないなと思ったら、学校や習い事の先生など、周りの力を借りたりすべきです。そこを認めないと先に進められないので、仕方がないと見方を緩めることも重要だというのが私の考えです」
 

——子どもとだけではなく、親との関係もそうかもしれませんね。愛情とスキルは別物だと考えると、少し楽になる気がします。キャリアの中でも「苦手」を意識されていましたか?

「そうですね。私は人生を12年周期で整理しているのですが、24歳〜36歳の間は、社会人としての一般常識や知識を身につけていく時期だと思います。ずば抜けた才能がある人は別ですが、その間は、あまり好き嫌いを考えずに全てを身につけようとトライする。

いつまでもそれだと苦しくなってしまうので、次の36歳〜48歳のフェーズでは自分の苦手を受け入れていく。すると、苦手と折り合いがつくと同時に、苦手じゃないところで自分の持ち場をつくることに繋がるのではないでしょうか」
 

聞き手・文/代麻理子

 

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