「世界で活躍する男性のキャビンアテンダント(CA)」を目指す少年が主人公の物語『空男ソラダン』。先日公開の第1話に続き、第2話も特別公開されました!
男性CAというのは、私はあまり馴染みがなかったのですが、世界では広く活躍し、日本でもLCCを中心にその数を増やしているそうです。
前回、そんな男性CAを目指す主人公、空賀カケルの熱さと可愛さをご紹介しましたが、この『空男ソラダン』に登場するのはもちろん主人公の男性CAだけではありません。パイロットや整備士など、空で働く人々は数多くいます。
この『空男ソラダン』でも様々な職種のキャラクターが登場するのですが、本作に登場する空の男は、主人公同様、皆どこか愛らしい。
個人的に推しているのが、メンタル弱めのパイロットである六郎木要と、タイからやってきたポジティブパイロット、ダオによる、凸凹ライバルコンビ。顔を合わせるたび文句ばかりの二人の掛け合いはどこか微笑ましいのですが、それぞれのパイロットとしての考え方の違いも垣間見え、お互いを磨き合うライバル関係も熱いポイント。いつの時代も凸凹コンビやバディものは外しませんが、やはりよいものです。
そして、本作最終巻でグッとくる展開に持っていくのが、カケルの親友である山本正義の存在です。
この正義くん、作者の糸川先生も認めるモテ男なのですが、最終巻でも納得のモテ男ぶりなのです。
自分の進む道に悩むカケルをグッと拾い上げるような言葉がめちゃくちゃイケメン……!
君がカケルの親友でほんとに良かった……と思うとともに、鮮やかに描かれる正義くんの夢も見どころ。この正義くんの夢が語られる回は、パンっと抜ける空を思わせるような爽やかさで、空と若さの美しさが溢れる、まさに本作の魅力が詰まっている回だなと思います。(正義くんの夢はぜひコミックスで!)
これまで、「空の男」を紹介してきましたが、この『空男ソラダン』、女性キャラクターもかっこいいのです。先輩CAのお姉様も、さすがこれまで機内を生き抜いてきた女たち。しなやかな強さを感じさせます。『空男ソラダン』に登場する女性キャラクターたちには、どこか母性を感じます。先に挙げたような空の男たちが揉めたり悩んだりしている横で、微笑みながらどんっと構えている、そんなイメージです。
今回は男性キャラクター、女性キャラクターとご紹介したのですが、男性CAの道を選び、自分の特性を生かして仕事をしているカケルのように、臆病なパイロットにも、自信家のパイロットにも良さがあるように、今後は男性、女性問わず、それぞれの特性を生かした仕事の取り組み方が進んでいくのだろうなと思います。
主人公であるカケルは、貧しい家庭環境で高卒でしたが、男性CAになるため立ち上がりました。コミックスでは主人公だけではなく、各キャラクターのバックボーンも徐々に明かされていきます。
男でも女でも、どんなバックボーンでも、特性を生かし活躍していく『空男ソラダン』、ぜひ一度読んでみてください!
『空男ソラダン』2話を無料公開中!
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『空男ソラダン』(1)
著:糸川 一成 講談社
「別に今日死んでもいい」。人生をあきらめかけていた高校生空賀カケルだが、修学旅行中に生き生きと働くCAの妃と出会ったことで「空の世界で働きたい」と思うようになる。偶然手に入れた名刺から大手航空会社・日本エアラインサービスの社員、高殿に相談したところ、高卒採用のある日本アイランド航空のCAを目指すことになるが……。
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