人気スタイリスト川上さやかさんが信頼を置くヘア&メイクアップアーティストの桑野泰成さんに黒コーデに似合うリップとヘアスタイルを教わります。川上さん自身もずっと聞きたかったファッションとヘアメイクのバランスの答えを探っていきます。

 

関連記事
スタイリストが黒い服を着る時に絶対やらない3つのこと>>


教えてくれるのはヘア&メイクアップアーティスト桑野泰成さん

黒コーデ×赤リップはNG?では、正解のリップは何色?【人気ヘアメイクが回答】_img0
 

ヘア&メイクアップアーティスト 桑野泰成さん (くわの・たいせい)スタイリスト川上さやかさん自身が出演するファッション企画のヘア&メイクをほぼ担当。川上さんが最も信頼するアーティストのひとり。洋服とのバランスを考えたヘア&メイクを提案するセンスが抜群で、ファッションのプロが企画に指名することも多い。美容誌からファッション誌、広告まで幅広い分野で活躍。


黒コーデのときは、リップもヘアスタイルも引き算が大事!

黒コーデ×赤リップはNG?では、正解のリップは何色?【人気ヘアメイクが回答】_img1

川上さん分:カットソー/カレンソロジー スカート/エーピーストゥディオ 靴/マリアムナッシアーザデー イヤリング/エナソルーナ リング[右手中指]/ティファニー、[左手薬指]/ハム

川上さん:黒コーデのときのヘアメイクのコツ、桑野くんにずっと聞きたかった!服が黒いと、ヘアメイク次第で、怖く見える時があって。赤リップがダメそうというのはなんとなくわかっているんだけれど、実際はどんなヘアメイクが正解なんですか?

桑野さん:まずメイクについて。僕はファッションの媒体での仕事が多いこともあって、いつも洋服を見てからどんなメイクにするかを決めることが多いです。コーディネート全体の印象を見て、メイクで足すのがいいのか、引くのがいいのか。そこから始めています。

川上さん:桑野くんのつくるメイクで、コーディネートがより一層素敵に見えるんですよね。本当にいつも感動!

桑野さん:ありがとうございます。
今回のような黒コーデのときは、まずくすみ系のリップは使いません。顔が余計にくすんで見えるからです。基本的には黒コーデの時の赤リップは迫力がでがちなので、難しい組み合わせだと思います。もし赤っぽい色を使いたいのであれば、朱赤を選ぶのがいいと思います。
この秋のトレンドであるブラウン系のリップも、色自体はとてもおしゃれなのですが、やはり黒コーデには沈んでしまうんです。
おすすめしたいのは、透け感のあるグロスです。深い色のリップやマットなリップよりも軽やかなので、全身を黒でまとめたコーディネートに合わせても、強くなりすぎません。

川上さん:なるほど!髪型はどうすればいい?

桑野さん:ヘアスタイルも強さはいらないので、オールバックやタイトなヘアにはしません。怖く見えないように、まとめるなら後れ毛を残してカジュアル感を出すのがマストです。
髪の毛の色もダークなので、上半身に黒を着る場合は、これ以上黒の面積を増やさないように、まとめ髪にする方がバランスよく仕上がります。
もし髪の毛をまとめずにおろしたい場合は、何もせずにバサっとおろすのではなく、ワックスをつけて、束感をつくり、動きを出してあげるのがいいと思います。
 

黒コーデにはオレンジ系のグロスがオススメ

黒コーデ×赤リップはNG?では、正解のリップは何色?【人気ヘアメイクが回答】_img2

桑野さんが黒コーデに提案してくれたのは、オレンジ系のリップ。

「黒コーデのとき、どんな人でも使いやすいのは、オレンジ色のグロスです。赤よりも抜け感があり、ブラウンのように顔色が暗く見えることもありませんし、フレッシュな印象に見せてくれます。グロスタイプなので、瑞々しくて透明感があるから、黒コーデを軽やかに仕上げてくれます」(桑野さん)
 

川上さんがつけているのは、セルヴォークのグロス、エンスロール  グロス11(マリーゴールド)

黒コーデ×赤リップはNG?では、正解のリップは何色?【人気ヘアメイクが回答】_img3

しっかりと発色し、ツヤが出て、艶やかな唇が手に入るグロス。エンスロール グロス 11(マリーゴールド)¥2800/セルヴォーク

「オレンジ色のリップは意外に思われるかもしれませんが、黒がコンサバに見えず、こなれ感も出してくれるので、頼りになる色なんです」(桑野さん)
 

【黒コーデ×ヘアスタイル】疲れた感じに見えない後れ毛の作り方


「後れ毛を残すときのポイントは、必ず後れ毛に手をかけること。面倒かもしれませんが、後れ毛部分をアイロンで少し巻いて動きをつける。そして、根元を避けて、中間から毛先にドライなワックスをつけ、束感を作ります。そうすることで、後れ毛が“疲れた感じ”に見えないんです。

ちなみに、ツヤの出るジェルなどをつけてしまうと、ジェルの重さで後れ毛がベタッと落ちてしまうのでおすすめしません。また、後れ毛の量が多いと感じたときは、ヘアピンを使い、結んでいる毛束の方へ流して留めます」(桑野さん)
 

撮影/目黒智子
スタイリング・出演/川上さやか
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
構成・文/高橋香奈子

 

第1回「スタイリストが黒い服を着る時に絶対やらない3つのこと」>>
第2回「【スタイリスト川上さやか】夏しかワンピースとスカートを着ない理由」>>
第3回「スタイリストが黒×白のモノトーンコーデで必ず守る「小物ルール」とは?」>>
第4回「おしゃれのプロがいちばんよく着ている黒い服とNGだったアイテム」>>
第5回「黒コーデが「地味!」と言われないためにスタイリストがしているたった1つのこと」>>
第6回「流行のシースルートップスにプロが選んだインナーは990円のGU」>>
第7回「「ブルーデニムはもうはけない!」スタイリストが体感した3つの理由」>>