人気スタイリスト川上さやかさんが信頼を置くヘア&メイクアップアーティストの桑野泰成さんに黒コーデに似合うリップとヘアスタイルを教わります。川上さん自身もずっと聞きたかったファッションとヘアメイクのバランスの答えを探っていきます。
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教えてくれるのはヘア&メイクアップアーティスト桑野泰成さん
ヘア&メイクアップアーティスト 桑野泰成さん (くわの・たいせい)スタイリスト川上さやかさん自身が出演するファッション企画のヘア&メイクをほぼ担当。川上さんが最も信頼するアーティストのひとり。洋服とのバランスを考えたヘア&メイクを提案するセンスが抜群で、ファッションのプロが企画に指名することも多い。美容誌からファッション誌、広告まで幅広い分野で活躍。
黒コーデのときは、リップもヘアスタイルも引き算が大事!
川上さん:黒コーデのときのヘアメイクのコツ、桑野くんにずっと聞きたかった!服が黒いと、ヘアメイク次第で、怖く見える時があって。赤リップがダメそうというのはなんとなくわかっているんだけれど、実際はどんなヘアメイクが正解なんですか?
桑野さん:まずメイクについて。僕はファッションの媒体での仕事が多いこともあって、いつも洋服を見てからどんなメイクにするかを決めることが多いです。コーディネート全体の印象を見て、メイクで足すのがいいのか、引くのがいいのか。そこから始めています。
川上さん:桑野くんのつくるメイクで、コーディネートがより一層素敵に見えるんですよね。本当にいつも感動!
桑野さん:ありがとうございます。
今回のような黒コーデのときは、まずくすみ系のリップは使いません。顔が余計にくすんで見えるからです。基本的には黒コーデの時の赤リップは迫力がでがちなので、難しい組み合わせだと思います。もし赤っぽい色を使いたいのであれば、朱赤を選ぶのがいいと思います。
この秋のトレンドであるブラウン系のリップも、色自体はとてもおしゃれなのですが、やはり黒コーデには沈んでしまうんです。
おすすめしたいのは、透け感のあるグロスです。深い色のリップやマットなリップよりも軽やかなので、全身を黒でまとめたコーディネートに合わせても、強くなりすぎません。
川上さん:なるほど!髪型はどうすればいい?
桑野さん:ヘアスタイルも強さはいらないので、オールバックやタイトなヘアにはしません。怖く見えないように、まとめるなら後れ毛を残してカジュアル感を出すのがマストです。
髪の毛の色もダークなので、上半身に黒を着る場合は、これ以上黒の面積を増やさないように、まとめ髪にする方がバランスよく仕上がります。
もし髪の毛をまとめずにおろしたい場合は、何もせずにバサっとおろすのではなく、ワックスをつけて、束感をつくり、動きを出してあげるのがいいと思います。
黒コーデにはオレンジ系のグロスがオススメ
「黒コーデのとき、どんな人でも使いやすいのは、オレンジ色のグロスです。赤よりも抜け感があり、ブラウンのように顔色が暗く見えることもありませんし、フレッシュな印象に見せてくれます。グロスタイプなので、瑞々しくて透明感があるから、黒コーデを軽やかに仕上げてくれます」(桑野さん)
川上さんがつけているのは、セルヴォークのグロス、エンスロール グロス11(マリーゴールド)
「オレンジ色のリップは意外に思われるかもしれませんが、黒がコンサバに見えず、こなれ感も出してくれるので、頼りになる色なんです」(桑野さん)
【黒コーデ×ヘアスタイル】疲れた感じに見えない後れ毛の作り方
「後れ毛を残すときのポイントは、必ず後れ毛に手をかけること。面倒かもしれませんが、後れ毛部分をアイロンで少し巻いて動きをつける。そして、根元を避けて、中間から毛先にドライなワックスをつけ、束感を作ります。そうすることで、後れ毛が“疲れた感じ”に見えないんです。
ちなみに、ツヤの出るジェルなどをつけてしまうと、ジェルの重さで後れ毛がベタッと落ちてしまうのでおすすめしません。また、後れ毛の量が多いと感じたときは、ヘアピンを使い、結んでいる毛束の方へ流して留めます」(桑野さん)
スタイリング・出演/川上さやか
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
構成・文/高橋香奈子
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