近頃、おどろくほどの情熱と好奇心によって、大人顔負けの知識をもった「スーパー小学生」がメディアをにぎわせています。
『沼にハマってきいてみた』(NHK Eテレ)や、『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』に出演した、妖怪博士の関本創(せきもとあらた:12歳)くんもそんな1人。

関本くんは、小学4年で特許を取得、5年生で起業し会社の取締役社長に。
6年生になった現在は、「アマビエキーホルダー」を製作・販売した売り上げでマスクを購入し、地元の医師会や保健所に寄付するなど、幅広い活動を続けています。

そんなスーパー小学生・関本くんのライフワークは“妖怪”。このたび『小学5年生がかいた ざんねん いがい ゆかいな 妖怪事典』を刊行(2020年11月4日発売)し、作家としてもデビューしました。

お母さんを助けたい! 発明で、家事の不便を解決⁉


関本くんが初めて発明に挑戦したのは、小学3年生の夏休み。
せっかく自由研究をするなら、誰かの役に立つものを作りたい!と考え、お母さんに日ごろ不便に思うことを尋ねました。

「バスタオルが乾きにくいことに困っている」と聞き、さっそく発明に取り組んだ関本くんでしたが、材料探しや使用方法の考案などは試行錯誤の連続だったそう。そして、やっと完成したのがこの「タオルドライヘルパー」です。

特許を取得したタオルドライヘルパー。 写真/関本君提供

「タオルドライヘルパー」は、タオルを干す際に風が通る空間を作ります。使わないときは取り外して、平らに保管できるので場所も取りません。乾きが早くなることを確認するため何回も実験を繰り返し、完成まで1ヵ月もかかりました。

特許取得のきっかけは、関本くんが一生懸命取り組んでいる姿を見た両親が、何か記念に残せないかと調べてくれたことから。
弁理士の先生も彼の挑戦を応援してくれ、みごと取得に成功したのです。

 

 

弟のために本を執筆!初めての自費出版


家族の困りごとを解決したい、とはじめた自由研究で特許を取得した関本くんですが、初めて本を書いたのも、実は家族のためでした。

弟から誕生日プレゼントに「大好きな恐竜と妖怪が載っている、僕だけの本を書いてほしい!」とリクエストされたのが、執筆のきっかけ。構想に時間をかけ、一生懸命書いた原稿を製本してもらった時は「自分の本ができるのってこんなに嬉しいんだ」と喜びをかみしめたそうです。

プレゼントされた弟も大喜びで、今でも大切にしてくれているとか。
「新しい本が完成するたび、初めての読者はいつも弟です」
と語る関本くんは、これまでに、5作もの自費出版本を刊行してきました。

好奇心を後押しする、家族のサポート


本が大好きで、いつか描いてみたいと思っていた彼の背中を押したのは、「いつかではなくて、今、本を描いてみたら?」と励ましてくれた家族です。

子どもにはハードルが高い自費出版も、お父さんが色々と調べてオーダーしてくれました。お母さんは読書好きの関本くんのために、「読みたいと思ったときに、読みたい本を読ませてあげたい」と、いつも応援してくれます。
弟は妖怪探訪にも一緒に出かけ、本のアイデア出しもします。関本くんのそばで応援してくれる、大切な存在です。

「僕が好きなことに没頭できるのは、家族の応援があってこそだと思っています」

直筆で執筆した原稿を出版したり、夏休みの自由研究で特許を取得したりと、オドロキの活躍を見せる関本くん。そこには、「子どもの夢を本気で応援」してくれる、家族の大きなサポートがありました。
 

小学5年生がかいた ざんねん いがい ゆかいな 妖怪事典


このたび刊行される『小学5年生がかいた ざんねん いがい ゆかいな 妖怪事典』は、関本くんがライフワークの“妖怪”を徹底取材。おなじみの妖怪、めずらしい妖怪の意外な知識が満載の本です。

初めて出版社から本を刊行するにあたり、「今までの自費出版はひとりの作業でしたが、今回は僕の本を作るために何人もの人が協力してくれました。それがなんだか嬉しくて、出来上がった本は僕の本というよりみんなで作り上げた本のように思います。」と喜びを語る関本くん。

「今の自分の全力をだせたと思います」「これからもっと、本を書いていきたいです」と、本作で得た確かな手ごたえと、今後の意気込みも見せてくれました。
ますます活躍するスーパー小学生・関本くんから、これからも目が離せません。


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『小学5年生がかいた ざんねん いがい ゆかいな 妖怪事典』
文・絵/関本創

お馴染みの妖怪の情報はもちろん、あまり知られていない妖怪まで、約100種類の妖怪の「残念で意外で愉快な情報」が満載!オールカラーでおくる、子どもから大人まで楽しめる妖怪事典。

関本創(せきもと・あらた)

福島県生まれ。12歳。テレビ朝日の人気番組「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」にも取り上げられた小学生6年生の妖怪博士。小学4年生の時に特許を取得、小学5年生で起業し取締役社長を務めるなど、多彩な経歴を持つ。


構成/北澤智子