「鬼滅の刃」の鬼たちの辛く、苦しい過去とは……


10月16日の劇場版「鬼滅の刃」無限列車編公開前に、フジテレビ系にてテレビアニメ版が一挙放送されました。それを見た視聴者が特に涙した“鬼”のシーンは、第21話「隊律違反」で下弦の伍・累(るい)の過去が明かされた場面ではないでしょうか。

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▲下弦の伍・累

累とは、那田蜘蛛山に住まう鬼の一家の末子の少年。配下に「母」「父」「兄」「姉」役を演じる鬼がいて、家族の「末弟」にあたるとして彼らとの絆を主張しますが、その実態は拷問や調教で無理矢理従わせている恐怖支配に過ぎず、口ぶりや内容も妄執めいていました。

 

なぜ累がここまで“家族”にこだわったのか。それは、鬼になる前、人間であった頃の話に遡ります。人間だった頃は非常に病弱で床から起き上がれず、歩くことさえ苦しい状態であった累。そんな中、無惨に血を与えられ、鬼となり丈夫な体を手に入れます。しかし、鬼となれば人を喰らい続けなければならず、その事実を知った両親により無理心中を図られるも、累は一時の激情に駆られ返り討ちにしてしまったのでした。

しかし、母からの「丈夫な体に産んであげられなくて……ごめんね」という言葉により、両親の自身に対する命を賭した愛情を断ってしまったことに気付いた累。「鬼殺隊」の冨岡義勇に敗れ死んだ後、「山ほど人を殺した僕は、父さんと母さんと同じ場所にはいけないよね」とこぼす累でしたが、その魂は両親と再会。「同じところに行くよ」という両親と共に地獄の業火へと消えていきます。

そんな辛い過去を持つ鬼は、累だけではありません。劇場版の続きが描かれるのであれば、これから登場する「上弦の鬼」たち。黒死牟(こくしぼう)、童磨(どうま)、猗窩座(あかざ)、妓夫太郎(ぎゅうたろう)&堕姫(だき)も、暗く、辛く、深い闇を抱えています。

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▲劇場版にも登場した上弦の参・猗窩座

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