「体に良いから食べなさい!」と小さい頃には言われていたのに、今ではその逆のことを言われるなど、食と健康に関する情報が氾濫する現代。新たな知識を見聞きするたび、疑心暗鬼になってしまう筆者です。「もう何を食べていいのかわからない……」そんな気持ちにすらなりかけている筆者のような方がいたらぜひおすすめしたいのが、国府田淳さんの著書『健康本200冊を読み倒し、自身で人体実験してわかった 食事法の最適解』です。

実業家でもある国府田さんは、仕事中心の生活で体調を崩したことをきっかけに一念発起。健康を取り戻すために、なんと200冊の健康本を読み漁って様々な食事法を試みたそうです。体に良い・悪いだけでなく、肯定派・否定派それぞれの意見も踏まえた上で食の最適解を導く本書は、現代の食生活における“生きた虎の巻”と言っても良いかもしれません。そんな本書から今回は特別に、日々の生活でも取り入れやすい、体に良い食べ物・注意したい悪い食べ物を一部抜粋してご紹介します!

 

 

魚は、かまぼこや缶詰も「体に良い」!


魚は体に良いという記述は非常に多く見られます。割合でいくと、魚について触れている本のうち、90%ほどです。期待される健康効果としては、ガンや心臓病、脳卒中、アルツハイマー、うつ病などのリスクの低下があげられます。さらに、魚を週に2回以上食べるカップルは性交渉の頻度が高く、妊娠までの期間が短いという、「ほんとかよ!」とツッコミを入れたくなるような研究報告まであります。

 

魚類全般が体に良いとされていますが、その中でも特に健康効果が高いとされているのが、イワシ、サンマ、サバ、アジ、ブリなどの青魚です。血中コレステロールの低下を促して血液をサラサラにしてくれるEPA(エイコサペンタエン酸)と、脳を活性化し、頭を良くしてくれるというDHA(ドコサヘキサエン酸)の含有量が多いだけでなく、免疫力を高め、筋力増強に役立つビタミンDが豊富というのが、その理由です。

 

一方、マグロもEPA、DHA、たんぱく質を含んでいて、栄養満点の魚です。さらに、「幸せホルモン」といわれるセロトニンを増やす効果があり、精神的な安定にも寄与するとのことです。マグロが不動の人気を誇るのも納得できますね。

ところで、魚には、干し魚や缶詰、かまぼこ、冷凍など、加工食品も多いですよね。加工品なので健康効果も落ちると思われがちですが、実は栄養価はあまり変わらないそうです。加工してもEPAやDHA自体は酸化しないため、干し魚にも問題はなく、小魚は骨や内臓などすべてを食べることができるので、カルシウムなどの栄養素を効率よく摂取できます。

特に缶詰は栄養価が落ちるイメージが強いかもしれませんが、こちらも大丈夫。缶詰の汁まで料理に使えば、ロスなく栄養を摂り入れられます。かまぼこも、魚肉たんぱく質を効率よく摂り入れることができ、血糖値の上昇を抑え、大腸ガンを予防できるという研究結果もあります。

参考:著者が実践した食事改善。「改善前」の食生活に心当たりがある人も多いのでは?
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「体に良い」最強野菜はブロッコリーとアボカド!


健康に良いとされている野菜のうちでも、多くの本で秀逸とされているのが、ブロッコリーです。たんぱく質、鉄分、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンA、葉酸、カルシウム、食物繊維、ポリフェノール、ガンの抑制に効果があるとされるスルフォラファンなどを含んでおり、パーフェクトな野菜といってもいいでしょう。

 

野菜と思いきや実は果物なのですが、総合評価が高いのがアボカドです。森のバターと称されるように脂肪分が高いのですが、この脂肪がリノール酸やリノレン酸といった不飽和脂肪酸を豊富に含み、コレステロールを減らしてくれます。食物繊維もごぼう1本並みにあり、ビタミン類やカリウムなども豊富。

ブロッコリーとアボカドは、栄養だけではなくボリューミーで腹持ちも良く、ベジタリアンがたんぱく質や脂質を摂るのにも適しているため、最強野菜といっても過言ではないでしょう。