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美智子さま、雅子さま、紀子さま「ご成婚のローブ・デコルテ」3人の違いとは?

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11月8日、秋篠宮さまが皇位継承第1位の「皇嗣」になられたことを内外に広く伝える「立皇嗣(りっこうし)の礼」が行われました。当初は今年4月に行われる予定だったこの儀式は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期されていたのです。

写真:毎日新聞社/アフロ

1990年に天皇家の次男、礼宮(あやのみや)さまが紀子さまと結婚されたのを機に、秋篠宮家は創設されました。それから30年の月日がたち、このたびの儀式を迎えることとなったのです。

30年前のご結婚の日、秋篠宮さまは25歳、紀子さまは24歳。初々しいご夫婦の誕生は国民を驚かせる明るいニュースとなりました。何しろすべての皇族の中で、自分で結婚相手を見つけて直接プロポーズをした男性は、礼宮さまだけだったのですから。

では、時計の針を巻き戻して、礼宮さまと紀子さまの恋のお話をいたしましょう。

 

マントを羽織ったような軽やかなウエディングドレス


秋篠宮さまと紀子さまがご成婚の日に、美智子さまから引き継がれた大切なものがありました。
それは、妃殿下のウエディングドレスであるローブ・デコルテの生地の織柄(おりがら)です。紀子さまに受け継がれた織柄は、「明暉瑞鳥錦(めいきずいちょうにしき)」といい、京都の龍村美術織物ゆかりの織柄です。

写真:読売新聞/アフロ

この織柄は、美智子さまがご成婚のときにお召しになったローブ・デコルテに使用されたもの。美智子さまはこの「明暉瑞鳥錦」を、紀子さまと雅子さまのそれぞれのご成婚のローブ・デコルテ用に注文なさり、納采の儀のおりに贈られています。

ただ、同じ織柄でも、この3人の生地は少しずつ違いがありました。
美智子さまの織柄は白地に金一色でしたが、紀子さまのものは金から銀におだやかにぼかしたグラデーションになっています。雅子さまの織柄は、金糸に金箔を入れ、美智子さまのものよりゴールドの色合いが鮮やかになっています。

中村乃武夫さんのデザインによるローブ・デコルテには、マントのようなジャケットを羽織ります。和の着物を思わせるドレスは、神社仏閣風の背景ともぴったりと合って、日本らしい優美さを感じさせてくれました。

頭を飾るティアラはミキモトの子会社の製作によるもの。プラチナ台にダイヤモンドがきらめく扇形のデザインでした。このティアラに合わせて、首飾り、ブレスレット、イヤリング、指輪などもすべてダイヤモンドで統一されたのです。

【写真】紀子さまブームになった可憐な笑顔
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①〜⑥ 写真/講談社
⑦〜⑪ 写真/宮内庁提供
⑫〜⑲ 写真/JMPA
⑳、㉑ 写真:毎日新聞社/アフロ
㉒ 写真:読売新聞/アフロ

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