横浜でクリーニング店を営みながら、全国で「正しい洗濯の方法」を広める活動を行う“洗濯ブラザーズ”の茂木貴史さんにうかがう自宅での洗濯方法、今回は白物の洗い方について。黄ばみやシミが気になる白い服をきれいにするポイントをうかがいます。


Q:白い服の白さをキープする洗濯のポイントは?

A:真っ白にしたいからといって、漂白剤や強い洗剤を使うと、生地が傷んでしまいます。洗剤は洗浄力の高い粉末洗剤(漂白剤、蛍光増白剤が入っていないもの)、もしくは弱アルカリ性の液体洗剤を使いましょう。スペシャルケアとして、洗剤を混ぜた40℃のお湯に30分~1時間つけおき洗いをするのがおすすめです。水温が高い方が洗浄力もアップするのですが、40℃は生地を傷めず洗浄できる適温。皮脂やたんぱく質も分解されやすくなります。
なにより、白い服を着たらその日のうちに洗濯をするのが一番!常温の水でも、こまめに洗えば黄ばみません。


茂木さんが白シャツで洗濯方法を実演!


準備するもの

 

・洗濯桶
・弱アルカリ洗剤(今回使用したのはこちらのオリジナル洗剤
前処理スプレー(洗剤と水を1:1の割合で混ぜて容器に入れたもの。1週間で使い切りましょう)
・洗濯ブラシ

 


粉末洗剤ならこちらがおすすめ!


1.前処理スプレーを汚れた部分にかけて、洗濯ブラシでたたく

「ファンデーションが付きやすい首まわりや食べこぼし等、汚れが気になる部分に前処理スプレーをかけたら、洗濯ブラシでたたきます。丈夫なコットン素材はブラシでこすって大丈夫です。その後10~15分程放置して、汚れを浮かせます」

2.桶に張った水に洗剤を入れてしっかり混ぜる

「40℃のお湯に洗剤を少量(キャップに5ml程度)入れて、水と洗剤をしっかり混ぜます。(こちらは泡立たないタイプの洗剤を使用)」

3.裏返して、つけおき洗い(30分~1時間程度)→洗濯機で脱水(1分)

 

「シャツを裏返したら、30分~1時間程度つけおき洗いをします。お湯が冷めたら終了の目安です。終わったら洗濯機で脱水して、汚れを飛ばします」

4.手洗いですすぎ(1分)→洗濯機で脱水(1分)

「きれいな水で1分程度すすいだら、再び脱水へ。手洗いの場合も、洗濯機で脱水する工程が重要です」


脱水が終わったら、通常通りのハンガー干しでOKです!汚れがひどい時は、液体洗剤の代わりに粉末洗剤を使うのもおすすめです。粉末洗剤をお湯でしっかり溶かしてから、今回ご紹介したつけおき洗いをしてみましょう。

なるべく汚れを放置せず、こまめに洗濯をするのが理想的。ですが、忙しくて手に付かないこともありますよね。どうしても落ちない汚れには、40℃のお湯でのスペシャルケアを試してみてくださいね。

白シャツの洗い方をおさらい!


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「生乾きの臭い」「黄ばみ」「シワ」「シミ」などの洗濯の悩みは、間違った洗い方で起きているもので、ちょっとした工夫で解消する方法を紹介。また、キレイに洗えるだけではなく、同時に服を傷めず長持ちさせられるのが、洗濯ブラザーズ式・洗濯術の特徴である。この方法なら、9割以上の洗濯物は自宅で洗えて、クリーニング代を大幅に節約することができる。

写真/杉山和行
取材・構成・文/出原杏子

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