TVをはじめ各メディアで引っ張りだこの松本忠男さんは、病院清掃に30年以上携わった、いわば衛生環境を整えるプロ中のプロ。「住む環境を整えることは、人のいのちを守ること」と考え、私たち一人ひとりが暮らしの中で実践できる衛生対策として、「掃除」の重要性を発信し続けています。そんな松本忠男さんの新著『病院清掃30年のプロが教える 掃除を減らして健康になる「始末の習慣」』でわかったのは、感染予防のためには“わざわざ”大掛かりな掃除を行う必要はなく、ラクして無理なく続けられる掃除習慣を身につけることこそが大切だということ。そこで今回は、プロのノウハウを余すところなく伝授する本書から、松本さん式・感染防止対策がレベルアップするお掃除テクニックを、特別に一部抜粋してお届けします。

 

世界的な新型コロナウイルスの流行により、暮らしにおける「感染対策」への関心が高まっています。じつは、マスクや手洗い、アルコール消毒など数ある感染対策のなかでも、私たち1人ひとりが実践できる最も身近で重要な手段が「住まいの衛生環境を整えること」なのです。

その具体的な行動として、一般的にまず思い浮かぶのは、掃除でしょう。正しい掃除を行えば、害となるものを自分たちで減らすことができます。しかし反対に、間違った掃除の方法では効果がないだけでなく、場合によっては感染リスクや健康リスクを高めてしまうことだってあります。
 

 

あなたの掃除は大丈夫?「清潔な状態を整える」掃除とは

 

正しいお掃除とは、「見た目がキレイになる」掃除ではなく、「環境を健康でいられる清潔な状態に整える」掃除のこと。方法が間違っていると、一見キレイでも見えない汚れが残ってしまい、それどころか、その汚れをまき散らしている可能性も。あなたのお掃除は大丈夫か、まずは○×形式でチェックしてみましょう。

問1:掃除の際は換気のためかならず窓を開けないといけない?
→答えは「×」。掃除中に窓を開けるとホコリが部屋中に拡散!

窓から入ってきた空気によってホコリが舞い上がり、掃除機で吸引しにくくなります。換気は掃除機をかけたあとに行いましょう。

問2:トイレの掃除は便器から始めるのが良い?
→答えは「×」。水や菌が飛び散るので壁→床→便器の順に!

じつはトイレの床や壁は大腸菌やブドウ球菌を含んだ病原ホコリの温床。便器掃除の水しぶきで濡れると取りづらくなるので要注意。

問3:床の拭き掃除は乾いたクロスで行うべき?
→答えは「○」。雑菌を塗り広げるため床の水拭きはNG

濡れたクロスだと床全体に雑菌を塗り広げてしまいます。乾いた汚れに対しては、乾いたクロスでの拭き掃除を基本にしましょう。
 

参考:掃除の際に気をつけたい、清潔習慣2つの鉄則!
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