こんにちは。フードジャーナリストの中田ぷうです。まだまだ新型コロナウイルスに振り回され、窮屈な日々を過ごしていることと思います。おうち時間のちょっとしたエッセンスになるような、ときには自分へのご褒美になるような“家に持ち帰って楽しめる食”を紹介していきます。今回は、おいしいだけじゃない、ビジュアルもいいジャムたちをご紹介。おしゃれなものからレトロかわいいものまで取りそろえました。
エリザベス女王のお気に入り「フランク クーパー」のマーマレード
このジャムを知ったのはもう10年以上前のこと。そもそもジャムの中でマーマレードがいちばん好きなのですが、イギリス人の知人に「だったらこのジャムがおすすめ。日本のマーマレードは甘すぎるからきっと驚くと思うわ」と言われて教えてもらったのが「フランク クーパー」のジャムでした。
「フランク クーパー」は1874年、オックスフォードの商人フランク・クーパーの妻が手作りのジャムを販売したことから始まったブランド。そのおいしさはいつしか英国中に広まり、うわさを聞きつけたエリザベス女王が朝食で食べたところ、大変気に入り、以来英国王室御用達になったという逸話を持ちます。種類は2種類。「オリジナルオックスフォードマーマレード」と「ヴィンテージオックスフォードマーマレード」。どちらも厚めにカットされたオレンジピールを使用しているため、歯ごたえとオレンジならではのさわやかな苦味を感じることができ、コクが深く、食べたあとの余韻も長いタイプ。日本のマーマレードとはちょっと違い、まさに“大人のためのマーマレード”。とくに“ヴィンテージ”の方は焦がしキャラメルを加えているため、スモーキーさすら感じる味わい。
パンに塗ったり紅茶に入れたりはもちろん、このジャムを混ぜ込んだパンケーキやパウンドケーキもおいしいですよ。
ラベルのかわいさも大きな魅力。能登発の“里山ジャム”
「notono」は石川県・奥能登の食品ブランド。すべての商品が奥能登で生まれた食材から作られています。中でも目を惹くのが乳白色の瓶に、フルーツのラベルが貼られたジャム。1つ1つが個性的なおいしさを楽しめます。
●りんごジャムは、寒さの厳しい奥能登で育った甘みの強いりんごを使用。そのため煮ても尚残るしゃっきり感が特徴。食べればジャムとは思えないみずみずしい味わいに驚くと思います。
●いちぢくジャムは能登最高峰の宝達山のふもとで育ったいちぢくを使用。能登産ならではのしっかりした果肉が特徴で、ねっとり感が強いジャムに仕上がっています。
●能登町赤崎地区で育った「赤崎いちご」は、店頭に並ぶことがない希少な露地栽培品種。これを使ったいちごジャム。昔ながらの酸味と甘い香りが楽しめる一品。
●農薬を使わずに育てた完熟ブルーベリーを使用。やさしい甘さが特徴。
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