「ワクチン接種後の死亡事例」報道をどう理解するか_img0
 

日本でもいよいよ医療従事者からワクチン接種がスタートしました。

これからワクチン接種が100万人、1000万人と進んでいくにつれ、ワクチン接種後に重大な病気を発症した方、ワクチン接種後に命を落とした方の報告が積み重なっていくものと思います。

一つ一つの事例は、ご本人やご家族のことを思うと、とても心苦しいものです。

そんな中、報告が重なってくるにつれ、「そんなにワクチンは危険なのか」「ワクチンを接種しない方がいいのではないか」という風に考える方も出てくるかもしれません。重い病気のニュースが続くのですから、無理もありません。

しかし、こういった報道が出てきた時に私たちはどのように受け止めれば良いのでしょうか。この記事では、そんな情報との向き合い方を皆さんと一緒に考えていければと思います。

 


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「本当にそうだろうか?」と立ち止まる


こういった報道と向き合う上で、まず想像をしておかなければならないことは、悲しいことですが、人は生きていればどこかのタイミングで一定の確率で病気になってしまうということです。それは、ワクチン接種いかんに関わらず、です。

日々生きている中で、これといったきっかけがなくても、風邪をこじらせたり、偏頭痛に悩まされたりすることもあると思います。

これが仮に、ワクチン接種を受けた数日後に起こったとします。風邪をこじらせた、あるいは偏頭痛発作を経験した場合に、たしかに「ワクチン接種後に風邪をひいた」「ワクチン接種後に偏頭痛発作が起きた」というのは真実です。

そこからさらに、「ワクチン接種のせいで風邪をひいた」「ワクチン接種が原因で偏頭痛発作が起こった」と考えてしまうかもしれません。そして、それを自分のワクチン接種の経験として、SNSで拡散してしまうかもしれません。

しかし、その前に立ち止まって考えていただきたいのです。

「本当にそうなのだろうか?」