医療情報を正しく理解し、社会を守る


ワクチンの情報を正しく理解することは、もちろん個々人のレベルにおいても大切ですが、このSNS社会において、すぐに情報が共有され、拡散されていくことを考えると、一人一人が社会のレベルでもとても大切な役割、責任を担っていると言えます。

SNSでの情報は、その速報性こそが大切にされ、拡散されていきます。このため、内容の真偽の確認は共有の後に起こる傾向にあることも指摘されています。

すなわち、仮にその情報が偽情報であっても、人々の間で悪意なく広がっていってしまうリスクがあるのです。

また、ワクチンへの不安が高まる社会においては、ワクチンのマイナスの情報は「ワクチンを打たなくて良い」という逃避行動に合理性を与えてくれ、不安を埋め合わせてくれる情報となりえます。このため、不安を持つ人々に受け入れられやすいという特性も持ちます。

 


ワクチンは感染症克服の「鍵」


一方、ワクチンは感染症の克服において重要な鍵となることを忘れてはいけません。過去の歴史を振り返っても、まさにゲームチェンジャーであり続けてきましたし、今回の新型コロナウイルス感染症においてもそうだと高い期待が持たれています。

そんな中で、誤った理解に基づく情報の拡散は、人知れず、人の命を奪うことにすら繋がってしまう可能性があります。

これはワクチンの情報に限られた話ではありませんが、医療情報については、人の命にもつながりかねない繊細なものとして大切に扱っていきたいものです。そのような姿勢こそが、人と人との支え合いであり、人助けにつながっていくのではないかと思います。


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