いくつになっても、今この年齢が楽しいと思えたら、どんなに幸せでしょうか。今年の6月で50歳を迎える声優・津田健次郎さんは、こう言います。

「40代は面白かったですね。ちょうど40代に入る頃に、ふと人生って短いんだなと感じまして。こうなったら40代の間にやりたいことを全部やるぞっていう意気込みで過ごしてやろうと決めました」

漂う、男の渋みと色気。だけど、胸に宿るは少年の心。年齢を重ねてなお精力的に活動の幅を広げる津田健次郎さんに、40代をどう過ごしたか、その心がけを聞きました。
 

 

40を過ぎて、人生の残り時間を考えるようになった


津田さんが40代を迎えたのは、2011年のこと。一般的に年齢を重ねるほど人は気力も体力も衰えがち。けれど、津田さんはその逆。年々、仕事のスケールを拡大し、2014年以降は毎年10本以上、2016年以降は実に毎年20本以上のアニメ作品に出演しています。その衰え知らずのモチベーションには、40代を迎えて感じた人生観の変化がありました。

「40代というのは、男性の平均寿命を考えると、人生の半分を過ぎたところ。どれだけ現役でやれるかはわかりませんけど、さすがに70を超えて今のペースでこの仕事を続けるのはちょっとハードだなと。そう考えると、役者やクリエイターの寿命というのは、平均寿命よりずっと短いんですよね。

しかも40まで生きると、1年1年の速さも身に染みてわかってくる。今後はそのスピードがさらに倍速になっていくんだと思うと、これは本当に1日1日を大事に過ごしていきたいし、今までは躊躇していたことも思い切ってやっていこうと考えるようになったんです」
 

苦味走った大人の色気……
津田健次郎さん撮り下ろしカット

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