アメリカに20年近く住んでいるのに、英語の授業で習った、相手に聞き返す「パードゥン?」は一度も使ったことがないという日本人に、ネイティブはどのように言うのか、発音音声付きで紹介します。

 

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アメリカ在住歴約20年。「Pardon?」は使ったことがない!

 

2003年に舞台女優、シンガーを目指して渡米して以来、ずっとアメリカに住んでいて、今ではほぼ100%英語で過ごしている工藤優子さん。
そんな工藤さんに使える英会話を教えていただくべく、英語や英会話についての短期集中連載がスタートします。初回に伺うのは、日本の英語の授業で必ず教わるのに、渡米後一度も使ったことがないと言う表現についてです。

「まだ日本に住んでいた頃のこと。
英語の授業で、相手の言うことが聞き取れなかった場合、『今なんて言った?』と言いたいなら、『 I beg your pardon?』または『Pardon?』と習いましたよね。
ですが、アメリカに移住して約20年。日常生活で一度も使ったことがないんです……」(工藤さん)
 

「今なんて言った?」=「Pardon?」ではない。ネイティブが使う表現を音声で紹介

「相手が言ったことが聞き取れなかった場合にいちばんよく使うのは、
『What did you say?』。
友人や気心の知れた仕事仲間にも使える表現です。
発音をカナで表記するなら『ワディユセイ』になります。
たとえば、お母さんが子供を諭すようにあえてゆっくりと言うなら、ひとつひとつの単語をしっかりと発音することもありますが、基本的には続けて発音します」(工藤さん)

今は変わっているかも知れませんが、この記事の編集担当が中学校の英語の授業で習ったのは、英語の単語ひとつひとつを発音すること。「What did you say? 」なら「ワット ディド ユー セイ」だったような気がします。

それが「ワディユセイ」となるのは、英語のネイティブスピーカーがよく使う「リンキング」と呼ばれる発音の法則で、2つの音が繋がってひとつの音になる音声変化ゆえのものです。

難しいことを言われているわけではないのに、英語が聞き取れない!となるのは、「リンキング」に慣れていないことも大きな原因と言われています。

 
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