美智子さまの断捨離「元は2トントラック100台分...膨大な思い出の品の整理」

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上皇さまが生前退位をされ、新天皇が即位されてから、早2年が経ちました。
昭和から平成への喪に服したお代替わりと違って、令和への交代は明るい祝福ムードで迎えることができました。しかし、それを実行するためにはたくさんの美智子さまと上皇さまの努力の積み重ねがあったのです。
新刊『美智子さま いのちの旅 ―未来へ―』には、お二方の人生後半への道のりが分かりやすく描かれています。
美智子さまの「終い方の知恵」からは、私たちも学べることがありそうです。

2018年、美智子さまのお誕生日に公開されたお写真。写真/宮内庁提供



積もり積もった膨大な品物を「仕分け」する


天皇陛下(上皇さま)が生前退位をされ、ちょうど1年ほどたった2020年(令和2年)3月31日、上皇さまと美智子さまは26年余りを過ごした皇居を離れ、高輪の仙洞仮御所にお引っ越しされました。

長年お住まいだった皇居には思い出の品がたくさんあり、お引越しにあたってそれらの膨大な「仕分け」は、かなり大変だったと伺いました。

膨大な品物は、国内外から献上された逸品をはじめ、上皇さまと美智子さまがご結婚されてからの思い出が詰まったものばかり。
美智子さまは早朝から長い時には夕方までかかって荷物の整理をされていました。長女の黒田清子さんが手伝いに来て助けていたそうです。

 

お体に触るからと周りがおとめすると、
「そうはいかないのよ」
とおっしゃって、お続けになったといいます。

かつて、上皇さまが即位後まもない1993年(平成5年)に皇居に転居されたときは、荷物は2トントラック100台分もあったといいます。そこからさらに30年近くが経っているのですから、その量たるやたいへんなものだったでしょう。

高輪の仙洞仮御所は2004年(平成16年)まで高松宮邸として使われていた建物で、上皇さまと美智子さまがお引っ越しされるために改修されました。

ちなみに、上皇の住まいは代々仙洞御所と呼ばれるため、仮住まいの間はこのように呼ばれます。

天皇陛下と雅子さまが現在の赤坂御所から改装された吹き上げ御所にお引っ越しされると、今度は上皇さまと美智子さまは赤坂御所に戻られます。
長年お住まいだった東宮御所でもあった御所を仙洞御所とされ、移られるのです。
 
今、仙洞仮御所で美智子さまはご高齢の上皇さまをお支えする日々を過ごされているといいます。自分の体調もすぐれないなかで、上皇さまが日々を穏やかにお過ごしになれるようにお心をくだかれているのです。

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【秘蔵写真】美智子さまの色褪せない品格とエレガンス
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写真はすべて、講談社所蔵写真3万枚超から厳選した貴重なカットです。
この企画は弊社写真部のカメラマンが主に1960~1970年代に美智子さまを撮影したお写真で構成されています。キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。古い写真が多く、退色・汚損したものは色鮮やかにデジタル化してよみがえらせています。

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