仕事での悩み事で一番多いのは、「人間関係」と言われるほど、職場での上司、部下との付き合い方に悩んでいる人はいるもの。そんなときは、「相手に変わってほしい」と願うものですが、むしろ自分が変わることで、関係や状況が改善することもあります。
気の合わない上司&部下とうまく付き合っていくには、どうしたらいいのでしょうか?


反りの合わない上司といい関係を築くには?

 

「もしかしたら、上司に嫌われているかも?」「あの人が上司になってから、仕事がうまくいかない!」と思い、悩んでいる人は、多くいるもの。
そんな人が、まずやったことがいいことは何かというと、基本的なことですが、「上司の求めていることを、理解すること」です。

 

人によって仕事のやり方も違えば、会社の規模や方針によっても変わってくるので、上司が何を求めているのかは、上司の数だけ違ってきます。だから、「前の上司はどうだった」とか「以前勤めていた会社とは違う」なんてこだわりを捨て、「今の上司が部下に求めていること」を理解する必要があります。
例えば、ワンマンの上司の場合は、「自分の言うことを聞いてほしい」と思っていることもあれば、逆に、部下を育てたいと思っている人は、「指示を待つだけでなく、能動的にアイデアを出して、どんどん提案してほしい」と願っていることもあるでしょう。
少なくとも、会社員である限り、会社(チーム)の目標達成をみんなで目指す必要があります。そのためにも、自分の損得ばかり考えないで、「その目標にたどりつくために、“自分の役目”は何だろうか」という、“自己を俯瞰する目”を持っておくといいでしょう。

職場の人間関係が難しいのは、相手と「友達ではない」から、というのは大きいでしょう。「プライベートでは付き合うことのないような、相性の悪い相手」とも関わらなくてはいけないことがあるため、ストレスが溜まることもあります。
ただ、誤解されがちなのですが、必ずしも、上司と仲良くなる必要はありません。むしろ適度な距離感と緊張感があったほうが、仕事がうまくいくこともあります。逆に、距離が近すぎてしまうと、甘えが出てきてしまう分、トラブルが起こりやすいこともあるでしょう。
だから、立場はどうであれ、会社という“同じ船に乗っている仲間”として、共にその船が無事に目的地に着くことを目指し、自分に与えられている役割を果たしていけば、仕事は成り立つことは多いものです。

シビアな言い方をしてしまうと、ビジネスでの付き合いでは、「相手の役に立つ」から、仲間だと認めてもらえることも少なくありません。逆を言えば、自分が与えられている役割を果たせていないときは、上司はもちろんのこと、会社の人間関係が悪くなることは、多々あります。自分は悪気なくても、仕事上で人に迷惑をかけたり、足を引っ張ったりしてしまうと、友達関係ではない分、嫌われやすいのです。
だから、新入社員は仕方ありませんが、経験者として転職するときは、「自分ができること」「その会社で役に立てそうなこと」を仕事にしたほうがいいもの。単に「条件がいいから」と、自分の能力を無視して応募し、運よく就職できてしまうと、後に大変な目に遭うのでご注意を。

先ほど、「上司の求めていることを、理解することが大事」だと言いましたが、実は、それと同じくらい重要なことがあります。
それは、上司に「この部下は、自分のことを理解してくれている」と思ってもらうことです。自分は分かっているつもりでも、相手に伝わっていないと、うまくいかないことも。
逆を言えば、上司が「理解してもらっている」と思うと、信頼関係が生まれやすくなるし、逆に、上司も部下のことをもっと分かろうと思ってくれるもの。
多くの人が、自分のことを理解してほしいし、分かってくれる人に対して信頼を抱くもの。だから、まずは、自分が相手に対して理解を示すことが大切なのです。

ただし、ここまでは、ある程度“まともな上司”に対する、対応策です。残念ながら、世の中には、“人間性に問題のある上司”も存在します。もし、上司がパワハラ、モラハラ、いじめ(理不尽な言動を含む)などをする場合は、記録をきちんと残して、他の上司や人事部に相談し、対応してもらったほうがいいでしょう。
できることなら、日頃から、社内で信頼できる人達、発言力のある人等とコミュニケーションをとり、自分の味方になってくれる人を作っていたほうが、なにかあったときには助けてもらえるもの。社内人脈を広げることも、働きやすい環境にするためには、大事なことです。
逆に、誰も助けてくれず、上司の悪質な言動がまかり通るような会社である場合は、早めにそんな環境からは抜け出したほうがいいでしょう。
そんな会社は、しがみつくようなところではありません。“地獄”ですしね。もっとまともな会社は、探せばいくらでもあります。だから、まずは、自分の心と体を守りましょう。

では、逆に、「気の合わない部下」とうまくいくための方法は何でしょうか。それを次のページで紹介します。

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